「選手と一緒にもがきたい」ソフトバンク斉藤和巳4軍監督が初采配初勝利 「あんまり物欲ないからね」過去のウイニングボールの行方も明かす
◆交流戦・ソフトバンク4軍15―3火の国サラマンダーズ(20日、タマスタ筑後) ソフトバンクの4軍が初戦を制した。指揮を執った斉藤和巳監督(46)は初采配で、初勝利を手にした。先発の板東湧梧投手は7回途中で3失点。打線は育成2年目の重松凱人外野手が3打数2安打4打点と活躍。チームで11安打15点を奪った。斉藤監督の主な一問一答は以下の通り。 ■ウイニングボールを手に笑顔の斉藤4軍監督【写真】 ―初陣の率直な感想を。 「序盤に打者がたくさん点を取ってくれたので、ベンチはすごく楽をさせてもらった部分もあります。それでも監督としていろいろ考えないといけないことがたくさんあると実感したので、コーチにいろいろ助けてもらいながら、初戦を終えた。いろいろ勉強になるところもたくさんあるかなと思います」 ―打線は11安打15得点。投手もよく投げた。 「みんな積極的にバットが振れていたし、試合後のミーティングでも、『大差になると、そういう(雑になる)気持ちは生まれやすくなってしまうので、僅差であっても、接戦の場面でもそういう(今日のような)気持ちは忘れずに、失敗を恐れず、やっていこう』と話をした。1軍クラスの投手は抑えて当たり前ですし、その後の小林珠維、佐藤宏樹は自分の球をしっかり投げきっていたので、接戦の緊迫した場面でも持ち味を出してもらいたいなとは思います」 ―盗塁が二つ。監督の指示だった。 「もちろんそうです。全てベンチのサインなので、いける時に行っていいよっていうサイン」 ―いろいろ勉強になることがたくさんあるということは、今までと違った意味で野球がもっと面白くなった。 「いや、考えることが多くなったなって。これを面白く思えればいいなって思いながらベンチにいましたけどね。初めからこう面白いって思うことは、なかなか難しいので。昨年は違う立場で見ている時も、状況を考えていたけど、その一歩前にこっち(監督)は動かないといけないですし、選手を動かさないといけないので。そういった意味では、判断のテンポがちょっと遅いなって思っている。僕も勉強なんでね」 ―ウイニングボールは。 「マネジャーが持っててくれた」 ―今回のボールはどうする。 「どうしようかな。あんまり物欲がないからね。(現役時代の)初勝利のボールは亡くなった友人の実家にあって、2勝目以降は次の日のキャッチボールに全部使ってるから。1球もボールは持ってない。(今回は)せっかくみんなが持ってきてくれたんで、いったんショーケースの中には置いとこうかな」 ―4軍をどんな組織に。 「まだ未熟なところがある選手たち。失敗を恐れての失敗では先がない。精いっぱいやりながら、準備ができたかが大事。失敗したことに関しては、そこで学び、結果が出たら自信にしたらいいと思う。一人一人の選手がどれだけ成長していってくれるのか楽しみに、彼らと一緒にもがきたいと思います」
西日本新聞社