巨大カップホルダー搭載 「世界最軽量」の電動ピックアップトラック 欧州へ
軽量かつ持続可能なピックアップトラック
米国の新興自動車メーカーであるフィスカーは、新型の電動ピックアップトラック「アラスカ」を2025年に欧州市場で発売する予定だ。 【写真】世界を狙う軽量EVピックアップトラック【フィスカー・アラスカを写真でじっくり見る】 (25枚) 同社のヘンリック・フィスカーCEOはラスベガスで開催されたCESで取材に応じ、欧州導入を明らかにしつつ、「大量生産はしない」と語った。 アラスカは、世界最軽量で最も持続可能なピックアップトラックを目指して設計されたという。欧州での価格設定と輸出台数はまだ確定していないが、米国市場向けの価格は4万5400ドル（約670万円）からとされる。 バッテリーは75kWhと113kWhの2種類を用意し、航続距離は約370～550km。 モーターはSUVのオーシャンと同じもの（最高出力279～553ps）を採用する可能性が高い。アラスカの0-100km/h加速は、仕様によって3.9秒から7.2秒になると言われている。 プラットフォームには、フィスカー独自の「FT31」を採用する。ボディの全長は5.3ｍで、オーシャン（4.7m強）より大型だ。ホイールは20インチと22インチから選択可能。 荷台は最小サイズの1.37mから2.28m、2.80mまで拡張できる。荷台とキャビンをつなぐベッドディバイダーも装備される。
世界最大カップホルダーなど独自装備も
インテリアとしては、ダッシュボードに木製のトリムが施され、シートはファブリック素材で仕上げられる。カウボーイハット・ホルダーや、窓をすべて開放する「カリフォルニア・モード」などの独自装備も特徴的だ。 また、「世界最大」のカップホルダー、作業用手袋、懐中電灯、ペンの収納、タブレットホルダー、大型のセンターアームレストが備わるという。 EVのピックアップトラックはまだ競合が少ない。主なライバルとしては、フォードF-150ライトニング、リヴィアンR1T、そしてマイナーではあるがSAIC傘下のマクサスT90 EVなどがある。 ヘンリック・フィスカーCEOは、昨年の発表イベントで「ピックアップトラックとしての効率性と使い勝手の良さを併せ持ち、同時に優れた路上追従性、優れた乗り心地、運転する楽しさを備えた、ドライバーズカーになり得るクルマを作りたかった」と語っている。
ジャック・ウォリック（執筆） 林汰久也（翻訳）
