ベン・アルファはベンゼマ以上の“フランス史上最高”の才能と言われたのに…… ナスリ、メネズら惜しかった華の1987年世代
今もプレイしているのはベンゼマだけ
2004年、U-17フランス代表はU-17欧州選手権を制した。当時のメンバーは天才揃いと話題を呼び、チームにはMFサミル・ナスリ、ハテム・ベン・アルファ、FWジェレミー・メネズ、そしてカリム・ベンゼマがいた。 この世代は華の1987年世代と呼ばれるのだが、先日にはミランなどでプレイしてきたメネズが現役引退を表明した。ナスリもすでに引退しており、ベン・アルファも2022年にリールを離れてから無所属の状態が続き、実質の引退となっている。 現役を続けているのは、サウジアラビアのアル・イテハドでプレイするベンゼマだけとなった。この4人ではベンゼマが1番の出世選手となったが、スペイン『as』は実に惜しい世代だったと1987年世代を取り上げている。 何より惜しいのはベン・アルファだろう。選手として最も多くのタイトルに恵まれたのはベンゼマだが、10代当時はベン・アルファの方が才能があると言われていた。同メディアは問題児タイプだったことがもったいなかったと振り返る。 「フランスの専門家たちにとってベンゼマが最も優れた才能というわけではなく、それはベン・アルファだった。まるでスパイクに接着剤がついているかのようにボールが離れず、相手を5人は抜き去るドリブルを備えた類稀なる才能を秘めていた。世論もフランス史上最高の才能と考えていたが、一貫性の無さと気質が原因で自分を確立する方法が分かっていなかった」 「ナスリもベン・アルファと同様に、誤解されている才能だった。彼の独特な性格も、他の87年世代と同様にフランス代表でのキャリアを妨げるものになった。今も現役を続けているのはベンゼマだけとなり、輝かしい世代の最後の砦となっている」 才能があれば必ず成功できるというわけではないが、10代時点でのベン・アルファやナスリへの期待値は非常に高かった。そこから考えると、やや能力を最大限に活かせなかった印象もあるか。4人がA代表で揃って活躍というシーンはなく、もったいないと考えているフランスのサッカーファンも少なくないだろう。
構成/ザ・ワールド編集部