「日本版ライドシェア」岡山県玉野市で許可 25年の瀬戸内国際芸術祭での観光客増に対応
一般ドライバーが自家用車などを使って有料で客を運ぶ「日本版ライドシェア」で、中国運輸局岡山運輸支局は20日、岡山県玉野市を対象に県内で初めて運行を許可した。2025年春から同市などで始まる瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)での観光客増加を見込んだ対応で、同4月中の運行開始を目指す。 日本版ライドシェアはタクシー会社の管理の下、旅客運送に必要な2種免許を持たないドライバーにも営業運転を認める制度で、タクシー不足の解消を狙いに今年4月にスタート。事業者や自治体が申請でき、原則として営業区域内のタクシー台数の5%を許可上限とする。 運輸支局によると、実施するのは下電観光バス宇野営業所(玉野市宇野)。許可車両数は1台で、営業は金、土曜の午後4時台~翌日午前5時台。出発、到着地のいずれかは玉野市内であることが条件で、配車時に出発、到着地とルートを決め、運賃を事前に確定する。 同社が10月末に申請した。区域内の許可上限は3台で、他の地元4事業者にも意向を確認したが、希望はなかったという。 下電観光バスは社内の遊休車両を使い、ドライバー職以外の社員に運転してもらう計画。同社は「瀬戸芸期間中は観光客のタクシー利用が増えると予想される。地元住民の移動の足を確保するためにも制度の活用を決めた」としている。