マスク氏をインサイダー取引で提訴、州年金基金
[ウィルミントン(米デラウェア州)11日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がインサイダー情報を使ってテスラ株を売り、巨額の利益を手にしたとして、ロードアイランド州職員退職年金基金(ERSRI)が11日、マスク氏に利益の返還を求める訴訟を起こした。 デラウェア州衡平法裁判所に提出された訴えによると、マスク氏と同氏の弟でテスラ役員のキンバル・マスク氏は2021年末から22年末にかけて、株価下落につながるニュースが出る前に合計300億ドル相当のテスラ株を売り抜けた。 具体的には、株式売却資金をツイッター(現X)買収に充てる計画を隠ぺいすることにより、人為的に高くなった価格でテスラ株を売却。また、テスラ車の販売台数が予想を大幅に下回ったことを知って同社株を売ったりしたという。 マスク氏はコメント要請に応じなかった。ERSRIはテスラ株を約14万株保有している。 株主のマイケル・ペリー氏も先月末、マスク氏が22年末にテスラ株でインサイダー取引を行ったとして訴訟を起こしている。 マスク氏は、22年にツイッター株を購入した際に連邦証券法に違反した容疑で、当局から調査も受けている。