【挑戦者たち】伏木相撲で被災地に元気を 震災から1年…元日に土俵入り
地域の相撲大会を心の拠り所に
被災後、心の支えになったのが8年前に始めた伏木相撲でした。 今から35年前の1990年に始まった伏木場所大相撲。 大人から子どもまで多くの住民が参加する地域の相撲大会が、毎年9月に開かれてきました。 去年4月の初稽古は能登半島地震の影響で、30人以上いる力士のうちわずか5人しか参加できませんでしたが、仲間と稽古をすると自然と笑顔がこぼれました。 被災した人たちに相撲で元気を届けたい。 そんな思いでメンバーたちは大会の準備を進めていました。
台風接近で…予定していた大会が中止に
しかし…。 過去最強クラスといわれた台風10号の接近にともない安全を考慮し、残念ながら伏木場所は中止となりました。 桶谷さん「被災地域の復旧と復興を祈願して行います各々方むかいましょう」 有志「OK」 大晦日の夜、自宅近くの神社へ向かう桶谷さんと相撲愛好会の有志たち。 桶谷さんには元日に神社で土俵入りを行いたい理由がありました。 実は去年の元日には相撲愛好会の新年行事で伏木神社を訪れていました。 「ヨイショー」 地中の邪気を払い大地を鎮めるといわれているしこを力強く踏みしめました。 しかし数時間後、皮肉にも大地は激しく揺れたのです。 桶谷さん「大地を鎮める儀式なのに(苦笑)」 「実際は関係ないですけど、何か引っかかるなと、やり直ししたいなと思って」
今年の元日に土俵入り 新たな1年へ
「これで仕切り直しができたなという気持ちです。まだ復旧も復興も済んでないですけど、これでまた1年頑張ろうかないう気持ちを新たにしてます」 被災した人たちを伏木場所で元気づける。 そして自宅の再建という2つの目標を掲げ、桶谷さんにとって仕切り直しとなる1年が始まりました。