小池真理子、坂井真紀、西田尚美らがジャンヌ・バリバール主演「山逢いのホテルで」絶賛
ジャンヌ・バリバール主演の映画「山逢いのホテルで」を鑑賞した作家の小池真理子、俳優の坂井真紀、西田尚美ら著名人10名よりコメントが到着した。 【動画】映画「山逢いのホテルで」予告編はこちら スイスの壮大な山々と湖畔に囲まれたホテルを舞台にした同作。その場限りのアヴァンチュールを楽しむ仕立て屋クローディーヌが、障害のある息子への献身的な愛と現実逃避の夢の間で揺れるさまが描かれる。バリバールがクローディーヌに扮し、トマス・サーバッハー、ピエール=アントワーヌ・デュベ、ヴェロニク・メルムーらが共演。マキシム・ラッパズが監督と脚本を担った。 小説「恋」で3人の男女が織りなす愛と憎しみを描いた小池は「熟年の彼女が抱えているものは重たく、過ぎてきた人生の哀しみは深まるばかり。そんな中、ふと予期せぬ扉が開かれる。生き直せるかもしれない、と思う。フランス映画ならではのクールな描写に痺れる」とつづる。放送中のドラマ「若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―」などで母親役を演じる坂井は「ジャンヌ・バリバールの表現の一つ一つが驚異的。研ぎ澄まされた愛の物語に心の奥をぐちゃぐちゃに掻き乱された。放心状態」と絶賛。同じくドラマ「海のはじまり」など、さまざまな作品で母親役を演じてきた西田も「あぁ私、この映画が観たかった! クローディーヌが山へ向かうときの美しさにときめき、山を降りたときのリアルな姿に目が離せない」と本作の魅力を伝えた。全員分のコメントは記事の最後に掲載している。 またスイスのナチュラルコスメ / ウェルネスブランド・ナリンと本作のコラボレーションが決定。劇中で印象的に描かれる山の上のホテルへの逃避行にインスパイアされたアイテムと、オリジナルポーチ、オリジナルポストカードが入ったトラベルキットがナリン公式サイトで販売中だ。11月29日以降は一部上映劇場でも販売される。 来場者プレゼントとして、ポスタービジュアルを使用したポスカードの先着配布も決定。東京・シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺、大阪・テアトル梅田、京都・アップリンク京都、兵庫のシネ・リーブル神戸では、ポストカードに加えて、ナリンのバスエッセンス エキナセア サシェもプレゼントされる。 「山逢いのホテルで」は11月29日よりシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次ロードショー。 ■ 小池真理子(作家)コメント 熟年の彼女が抱えているものは重たく、過ぎてきた人生の哀しみは深まるばかり。 そんな中、ふと予期せぬ扉が開かれる。生き直せるかもしれない、と思う。 フランス映画ならではのクールな描写に痺れる。 ■ 鴻巣友季子(翻訳家・文芸評論家)コメント はじめはクローディーヌの孤独や心の虚ろさを寡黙に描きだし、 運命の出会いの後はそこに葛藤や焦心が滲みだす。 たゆたい、決意、さらにためらい、翻意……。 彼女の中には寄せ返す波のような時間が流れているのだろう。行間を読む映画だ。 ■ 坂井真紀(俳優)コメント ジャンヌ・バリバールの表現の一つ一つが驚異的。 研ぎ澄まされた愛の物語に心の奥をぐちゃぐちゃに掻き乱された。放心状態。 目を閉じて、この物語の続きをかみしめた。 この結末に希望を見い出した時、また涙が止まらなかった。 ■ 桜木紫乃(小説家)コメント クローディーヌの恋は、献身的な母親の役を降りるために用意された、美しい罠じゃなかったろうか。 ラストシーンの慟哭で、この物語は自分の身に起こったことではと錯覚した。 あの日あったかもしれない恋を思った。 ■ 田中史織(laceflowersocks)コメント いくつになっても自分の人生であり、自分の想いがある。 その想いが、思い通りにいかないときもある。 自分の大切な人と過ごせる時間を、大切にしたいと思った。 ■ 中田クルミ(俳優)コメント 大人になってから人生を変えるのは、本当に難しい。 一人のなかに存在する、母として生きる自分と、女として生きる自分。 揺れ動くという表現より、引き裂かれそうになる感情と孤独な葛藤が、現実に目を向け誠実に描かれています。 スイスアルプスの壮観な景色と、巨大で無機質なダムとの対比。 クローディーヌが情事の中で殺していた声と、ラストの心からの叫び。 対比される大きな感情は、誰もが心の中に持っているはずだ。 ■ 西田尚美(俳優)コメント あぁ私、この映画が観たかった! クローディーヌが山へ向かうときの美しさにときめき、山を降りたときのリアルな姿に目が離せない。 ラストシーンに狂おしいほど胸が締め付けられる。 ■ 萩原雅紀(ダムライター / インフラ見学系YouTuber)コメント 舞台は欧州最大のダムと、そのダムの建設時に作業員の宿舎だった建物を改装したホテルだ。 私も訪れたことがあるが、圧倒的な存在感の巨大建造物を前にすると、すべてを忘れ、理性が解き放たれるのを感じた。 きっと彼女がこの場所を選んだ理由も同じなのだと思う。 ■ 深井晃子(服飾研究家)コメント 行きずりのセックス、我が子への無償の愛、ようやく出逢った恋人との別れ、自立。 クローディーヌの行動は不可解だ。背景の切ないまでに美しい山間の村と人工のダム。 人間の根源的な欲求と作り出された窮屈な社会の狭間で、 彼女は「私を放っておいてLaissez-moi」と、自分の道へと歩き出す。心に居座りつづける映画だ。 ■ 宮代大嗣(映画批評)コメント 圧倒的なジャンヌ・バリバール! 演技のニュアンスの豊かさに瞳が吸い込まれる。誘惑と哀傷、情熱と挑発。 ジャンヌ・バリバールが衣装を着替えるたびに、私たちは新しいヒロインを発見する。 (c)GoldenEggProduction | Paraíso Production | Fox the Fox 2023