米ガイアナ合同軍事演習へ “一部の領有権主張”ベネズエラをけん制か
南米・ベネズエラが隣国・ガイアナの領土の一部の領有権を主張し、両国の緊張が高まる中、アメリカはガイアナと合同で軍事演習を行うと発表しました。ベネズエラをけん制する狙いとみられます。 ベネズエラのマドゥロ政権が領有権を主張しているのは、隣国・ガイアナの国土の7割を占めるエセキボ地域です。この地域は1899年、国際仲裁裁定で当時イギリスの植民地だったガイアナの一部とされましたが、ベネズエラは無効と訴え、2015年に大規模な油田が発見されて以降、帰属を巡る争いが再燃していました。 ベネズエラは国民投票の結果、95%以上がこの地域の併合に賛成したとして、マドゥロ大統領は5日、「新たな地図」を作成し、学校などに配布すると発表しました。 ガイアナ側が反発し、両国間の緊張が高まる中、アメリカのブリンケン国務長官と共同で会見を開いたイギリスのキャメロン外相は7日、「国境は1899年に裁定された。ベネズエラの行動は一方的であり得ない。止めなければならない」などと述べました。 また、ガイアナにあるアメリカ大使館は7日、アメリカはガイアナ国内で合同軍事演習を行い、航空作戦を実施すると発表しました。