山本由伸、松井裕樹、今永昇太、MLB1年目の活躍は?「斎藤隆×AKI猪瀬」が語るMLB新シーズンの見どころ
ストーリー的には7、8、9回と少しずつ上がっていくイメージの方が、全体を見渡せる。移動や生活環境などもあるので、来シーズンがっちりクローザーをつかむぐらいのイメージでやってくれたら、最初からドンと行くとその後の沈みが怖いと思います。
AKI猪瀬:あと、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でMLBの公式球にアジャストできなかったのかなとか、ピッチクロック(無走者は15秒、走者がいる場合は18秒以内)も気になります。松井は30秒ぐらいかかりますので。
斎藤隆:そこはオープン戦前から、コーチや日本人スタッフと付きっきりで、ブルペンから常にそれをやりながら、しっかりクリアしていかないといけない。ただ、そういう課題を持っている方が良くないですか。課題を1つずつ消していく作業がある方が、充実したキャンプになって、いいシーズンインになるんじゃないかと思います。
◆今永昇太はインコースの出し入れ AKI猪瀬:隆さんとゆかりのある、コーチと選手の立場だった今永昇太選手はシカゴ・カブスに入りましたね。
斎藤隆:ちょっと時間が迫ってドキドキしていたんですが、まずは良かったです。カブスというのがちょっと意外でしたね。僕は東海岸かなと思っていました。
移動で言うとシカゴは真ん中なので、実は彼が1番いい。ただ、ちょっと寒いし、気候的にはそんなに恵まれてないけれど、色々なことを考えると実はいいチョイスをしたと思います。
AKI猪瀬:カブスはデーゲームが多くなります。鈴木誠也選手も「デーゲームは早起きが…」と言っていました(笑)。でも、今永は大丈夫ですよね?
斎藤隆:そんなに悪いイメージはないです。それより、彼のピッチングで考えられるのは、右バッターでも左バッターでも、どれだけインコースをつけるかだと思います。
昇太はバッターの目線がキュッと一瞬上がる、緩いボールを持っていないので、目線がぐっと絞られる。絞られやすくなるのを避けるために何するかというと、やっぱりインコース。右も左もインコースの出し入れ。もう、どんどんついてインコース3球で終わるぐらいの勇気を持たないと。