未完の名作、サグラダ・ファミリアも!個性が光るアントニ・ガウディの建築5選
一度見たら忘れられない有機的でユニークな建築を数多く手掛けたアントニ・ガウディ。「ガウディとサグラダ・ファミリア展」でも話題を集めるガウディの有名建築を改めておさらい!設計の工夫や意図を知れば、よりその建築を楽しめます。 【写真集】強烈な個性が光る!アントニ・ガウディの代表作
スペイン生まれの天才建築家・アントニ・ガウディとは?
天才とも狂人ともいわれる、類まれなる個性を発揮した建築家、アントニ・ガウディ。1852年、スペインのカタルーニャ地方で銅細工師の3男として誕生。16歳でバルセロナに移り、バルセロナ建築高等技術学校で建築を学びながら、建築事務所でも働いていました。 1878年、ガウディはクメーリャ手袋店からパリ万国博覧会に出展するのに使用するためのショーケースの設計を手掛けたところ、そのショーケースを見た富豪のエウセビオ・グエルがガウディの才能を見出し、さまざまな建物の設計をガウディに依頼することに。その後40年あまりの間、パトロンとしてガウディを支援したのです。 1883年、31歳という若さでサグラダ・ファミリアの専任建築家に推薦されて以降は、生涯を通してサグラダ・ファミリアの設計に注力しました。 スペインを中心に建てられた、有機的でユニークなガウディの代表的な作品をチェックしてみましょう。
01|サグラダ・ファミリア / スペイン・バルセロナ
いよいよ2026年に完成が予定されている、ガウディ未完の代表作です。イエス、マリア、ヨセフの聖家族に捧げる教会として1882年より建設に着手。ガウディが生きている間に完成した 「生誕のファザード」 と 「地下聖堂」は世界遺産として登録されています。建造物の一部が世界遺産に登録されるという異例の遺産です。 リウマチを患い、病弱で他の子供と同じように遊ぶことができなかったガウディは、自然観察をして幼少期を過ごしたといわれます。この「自然」という存在がガウディに大きなインスピレーションを与え、動物や植物を象った装飾や、有機的な造形を生み出しました。サグラダファミリアの聖堂にある36本の柱も、まるで樹木のように上部が枝分かれし、天井には殉教のシンボルであるシュロの葉のモチーフが飾られています。