暑さ厳しい被災地の「ビニールハウス生活」は大丈夫か 能登各地で真夏日観測
12日の石川県内は気温が上昇し、各地で30度以上の真夏日になりました。被災地の輪島市でも今年初めて30度を超える中、発災から5か月あまりが経った今もビニールハウスで暮らす住民からは、健康面への不安も聞かれます。 【写真を見る】続く被災地のビニールハウス生活 中は30度超え 県内は朝から気温がぐんぐん上がり、七尾で32.8度、輪島で32.7度、金沢で30.8度など、8つの観測地点で真夏日になったほか、能登ではすべての観測地点で今年最高を記録しました。 元日の地震で自宅が大規模半壊となった大畑弘さんの自宅には、愛知県からボランティアが訪れ、タンスや本などを運び出していました。 愛知県豊田市からのボランティア「きょうは暑いですね。時間が長くなるので気をつけます」 ビニールハウスで暮らす保靖夫(ぼう やすお)さん「きょうは暑いね。風入ってくれれば涼しいんやけど…」 輪島市長井町の保靖夫さんは、元日の地震以降、全壊した自宅近くのビニールハウスで生活を続けています。 ここで生活するのは、保さんを含めて10代から70代までの7人です。 保靖夫さん「最初に雨漏りしたからブルーシートをもらって結構涼しくはあったけど、それに銀紙もやって。暑さ対策にはいいかなって」 冬の厳しい寒さに耐え忍んだと思えば、季節が変わると今度は暑さ対策。 屋根にはブルーシートと断熱材で直射日光を避ける工夫を凝らしますが、室内の温度はすでに30度を超えていました。 1月に仮設住宅への入居を申し込んだ保さんですが、5ヵ月が経っても入居のめどは立っていません。 保靖夫さん「こっちの気持ちとしたら、どこの地域にいつ入れるって市が言ってくれれば少し楽になるんやけど、そんなのゼロやしね」 一時は1日2回あったという行政やボランティアによる見回りも、最近はめっきり減ってしまったといいます。終わりの見えない避難生活に、複雑な思いを抱える保さん。 夏本番を迎える被災地の、住民への暑さ対策が大きな課題となりそうです。
北陸放送