ジャロン・エニス、カレン・チュカジアンとの再戦に向け自信「今まで見せたのは35-40%だけ」 | ボクシング
IBFウェルター級王者ジャロン・エニスがカレン・チュカジアンを相手に防衛戦を行う。王者は自信をのぞかせる。
ジャロン"ブーツ"エニスは、まだ自分の実力を半分も披露していないと他の世界王者に警告を発した。エニスは日本時間11月19日(日)、米・フィラデルフィアのウェルズファーゴセンターでカレン・チュカジアンとの再戦を行う。IBF世界ウェルター級王座防衛戦として行われるこの試合は、DAZNで世界中に生中継され。なお、このイベントのセミファイナルではジェシー"バム"ロドリゲスが自信の持つWBC世界フライ級とリングマガジンのベルトを懸け、ペドロ・ゲバラと対戦する。 エニス(32勝0敗、29KO)は、7月に地元で行われた初防衛戦でダビッド・アバネシヤンを5ラウンドで下しており、今回再び故郷での試合に挑む。今回の対戦相手は指名挑戦者のカレン・チュカジアン(24勝2敗、13KO)。2023年1月にワシントンで両者は対戦しており、エニスが圧勝を収めている。チュカジアンはその後3勝して再びエニスのタイトルに挑む資格を得たが、エニスは今回の試合が前回とは異なる展開になると宣言。ウクライナのチュカジアンを下すことになれば、2025年は他のタイトルホルダーたちには良くないニュースとなるだろう。 「最初のチュカジアン戦では、楽しむ気持ちを失っていた。ただノックアウトだけを考えていた。しかし、それでは勝てない。普段は楽しみながら試合に臨むのが自分のやり方だが、前回は楽しめず『全員倒すためにやってやるんだ』と思い込んでいた。ジムにいるときはそんな感じで、良くなかった」 「楽しむ気持ちを取り戻すと、自分のパフォーマンスが向上する。それが自然にKO勝利につながる。彼に特別なものはなく、自分の失敗だった。ただ『ヤツを倒すんだ』と思っていたが、その姿勢ではいけない。本来なら、プランに従わなければならなかったが、自分はそうできなかった。7ラウンド目から21ラウンドまでにやっていたことを最初からやるべきだった。ボディにジャブを効かせて、コーナーに追い込んだら毎回ラッシュを打ち込む。あの試合から学ぶべきことは多いが、それが今後に活かされる」 「成功の鍵はただ楽しむこと。ジャブや他の戦術もあるが、楽しむことが最も重要だ。そうすれば、トレーニングも試合も円滑に進むんだ」 「今まで見せたのは自分の35-40%でしかない。これまで自分の引き出しを開けるようなことはしてこなかった。より強い相手と対戦することで自分が引き出されると思うが、一概には言えない。たとえ相手が強くても、自分には影響を与えないかもしれない。簡単に勝つケースもあるだろう」 「歴代最高のレジェンドとなり、最高のひとりになりたい。証明する必要はないが、自分の、家族の、そして自分自身のレガシーのためにやるべきことをしているにすぎない。それを誰かに証明する必要はない」 「ベルトを統一していきたい。それはそれとして、とにかく今回の指名挑戦者相手に対処している。それが自身の成長につながり、名声を高め、スキルを高め、才能を高めることになる。そうなれば全て完璧だ」 「舞台裏では最善を尽くして試合を実現しようとしてきたが、運次第なところもある。彼らが自信を持てないのは、ジャロン"ブーツ"エニスが立ちはだかっていると分かっているからだ。これまでと違うタイプのモンスター、違うタイプのビースト、147ポンドの王者が何をもたらすかを知っているからだ」 「クロフォードのことを話すのは疲れたよ。何度も対戦を実現しようとしてきたが、もう気にしないことにした。彼らが試合を望んでいないが、皆状況を聞かなきゃいけない。俺は努力したけれどもう全く気にしていない。彼が求める相手を追いかけるのは彼の自由だが、こちらは自分の事に集中している。ただ、その試合が実現するならば、いつでも受けるつもりだ」 「みんなその試合を観たいと思っているが、俺はもうその話をするのに疲れてしまった。現実的ではないと思う。アイツはカネロ戦を求めているし、だとしらた状況は同じだ。俺はどこでも誰とでも戦う意志がある」 フィラデルフィアでは、"ブーツ"エニスと"バム"ロドリゲスが試合を行う。元世界王者レイモンド“サヴェージ”フォードがスーパーフェザー級でオーランド・ゴンザレスと対戦し、ライトヘビー級のカリル・“ビッグステッパー”・コーがマヌエル・ガジェゴスと拳を交える。エルネスト“ティト”メルカードも、マッチルームデビュー戦でヘスス・サラチョとスーパーライト級10ラウンドの試合を行う。さらに、オースティン・ウィリアムズがジャン・ガリードと8ラウンドで対戦する。 ブーツプロモーションズのデニス・トンプソンとイスマイル・ムハンマドがリングに戻り、ザキン・モーゼスがプロデビューを果たす。モーゼスはパウンド・フォー・パウンドのスーパースター、シャクール・スティーブンソンの従兄弟でもあり、スーパーフェザー級4回戦で初めてプロのリングを経験する。
Rudi Schuller