「お腹を痛めてこそ母になる」無痛分娩は甘え? 実母から反対の声
無痛分娩はワガママ!?
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ ーDATAー 片山さん(仮名) 31歳/会社員 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
無痛分娩で出産した30代女性
――先日お子さんを無痛分娩で出産した? はい。無痛(和痛)分娩と呼ばれる方法で出産しました。無痛と言っても、痛みを完全に取り除くのではなく、痛みを和らげる麻酔を使った分娩方法です。(以下、片山さん) ――なぜ、無痛分娩を選択したのですか? 仲のいい友人が無痛分娩で出産していたからです。それに無痛分娩は産後の回復が早いと聞き、産後すぐにはじまる育児のための体力を取っておきたいなと思いました。あとは正直、痛みが怖い……という気持ちもありましたね。 ――経験された友人の影響が大きかったのですね。 そうですね。当初、無痛分娩はひとつしかないと思っていたんですけど、調べると無痛分娩には、主に計画無痛分娩と、和痛分娩があることを知りました。 私の友人の分娩方法は計画無痛分娩と言って、あらかじめ分娩する日を決めて、人工的にお産を始める分娩方法だったようで、私が選択した痛みをやわらげる和痛分娩とは方法が異なりました。
出産費用は100万円。都内での出産は費用のハードルが高かった
――なぜ片山さんは無痛(和痛)分娩を選択したのですか? それしか選択肢がなかったんです。私は東京在住ですが、地元での里帰り出産を希望していました。 しかし、私の地元では、計画無痛分娩ができる産院がなく、さらに無痛(和痛)分娩ができるところも車で30分ほどいったところにやっと一件あるのみという状況だったんです。 ――東京での出産は考えなかったのですか? 一度東京での出産も検討して、東京で計画無痛分娩をしている施設を調べてみると、近所に入院中は完全個室の評判のいい産院がありました。 でも、費用を見てみると、100万円前後することがわかって……。出産一時金として国から50万円程度の補助があったとしても、自費で支払わなければいけない金額が多くてびっくりしましたね。 ――地元のほうが出産費用の負担は少なかったのですか? そうです。地元は、無痛(和痛)分娩しかありませんでしたが、一時金でほとんどまかなえる金額でした。出産費用にこんなに地域差があることを知らなくて、驚きましたね。最終的にやっぱり地元で出産しようと、里帰りの日取りを決めて家族に報告しました。