『光る君へ』でも描かれる、平安の雅を感じる京都旅を提案「Discover Japan」
月刊誌『Discover Japan』(ディスカバー・ジャパン)2024年11月号「京都」が、10月4日に発売された。 【写真】紫式部ゆかりのスポットや、京都人オススメの美味しい店も 約1200年前に都になった京都。桓武天皇によりつくられた平安京がルーツ。色目を美しく重ねる十二単、寝殿造での華やかで雅な貴族の暮らし、さまざまな祈りを込めて行われる年中行事。NHK大河ドラマ『光る君へ』でも描かれているこの時代は、“かな文字”が誕生するなど、日本人ならではの感性を表現する王朝文学が栄えた。 本特集では、そんな現代につながる日本人の感性を育んだ、平安の雅を感じる旅を提案。紫式部ゆかりのスポットや、作家・柏井 壽さんや料理研究家・大原千鶴さんをはじめとする京都人オススメの美味しい店、古都の旅の拠点として相応しい宿泊施設など、保存性の高い濃密な内容で届ける。 平安時代の建築物はその後の戦乱で失われるなどして、残念ながらいまはもう目にすることはできない。しかし、平安時代にそのルーツがある神社仏閣や行事はかたちを変えつつも受け継がれている。そんな歴史と伝統がある名所を紹介。 嵯峨天皇の離宮で、2025年1月から東京国立博物館で企画展を行う「大覚寺」、紫式部が氏神と崇敬した「大原野神社」、光源氏のモデルのひとりと伝わる源融ゆかりの「清凉寺」、雅な王朝文化ゆかりの行事を行う「城南宮」、源氏物語に由来があり国宝の社殿がある「石清水八幡宮」を紐解く。 日本ほど色の名前の種類がある国はないと言われる。そんな豊かな色の表現がされるようになったのも平安時代。自然を身近に感じ、繊細にそれをとらえる感性があったからこそ、多彩な色が生まれた。当時の貴族の女性たちにとって、季節にあわせた色目を選び、重ねることは、個性の表現でもあった。そんな鮮やかであった王朝時代の色について知るために、平安時代の書物をもとに、草木をはじめとした天然染料で再現する京都の染色工房「染司よしおか」を訪ねた。 伝統行事や風習がいまも暮らしの中にある京都。京都にまつわる著者が多数ある作家の柏井 壽さんと料理研究家の大原千鶴さんによる、秋冬の京都の美味しいものや風習についての対談。秋冬の京都だからこそ味わいたい名物がある、お気に入りの美味しい店についても、こっそり教えてもらった。 平安貴族の別荘地として愛された嵐山。大堰川沿いの幽玄で雅な場所にある旅館「星のや京都」では、宮中で和歌を代々司ってきた「冷泉家」の現当主夫妻から直接和歌の手ほどきをうけられる「奥嵐山の歌詠み」を年に4回開催。今回、大河ドラマ『光る君へ』の題字を手掛ける書道家・根本 知さんに体験してもらった。
文=リアルサウンド編集部