奈緒「映像化することが衝撃でした」性被害を描く作品に悩み向き合って感じたこと
映画『事故物件 怖い間取り』や、ドラマ「みをつくし料理帖」「あなたの番です」「ファーストペンギン!」と、これまで多くの作品でさまざまな表情を魅せてきた俳優・奈緒さんが次に挑戦するのは、鳥飼茜さん原作の同名マンガを映画化した作品『先生の白い嘘』(7月5日より全国劇場&3面ライブスクリーンにてロードショー)だ。 【写真】奈緒「映像化することが衝撃でした」俳優仲間・永山瑛太も注目の作品が映画化 男女間に存在する「性の格差」や、「自らの性に対する矛盾した感情」など、多くの人が目を背けていたことに正面から切り込んだ、センセーショナルな作品でもある本作で、奈緒さんは自身の過酷な境遇や本心と向き合っていく高校教師の主人公・原美鈴を演じる。 オファーを受けるにあたって覚悟が必要だったり、撮影を進める中でもさまざまな葛藤があったのではないだろうか。どんな思いで本作と向き合ってこられたのか、お話を伺った。
「この作品をどう受け止めてくださるか。とても緊張します」
「お話をいただいて、絶対にやりたいと思いました」 そのように答えた奈緒さんは、鳥飼茜さん原作の同名マンガを、出演のオファーがある前から読んでいたという。 「まず映像化するということが衝撃でした。ここ数年で、この作品で描いている性にまつわる出来事について考えたり話す機会が増えてきたと感じていますが、オファーをいただいた頃は、まだ今ほどではなかったこともあり、こういった作品を映像化することで、多くの人に見て考えてもらうことが必要なのではないかという思いもありました」 奈緒さんが話すように、ここ数年で、性をとりまく環境は大きく変化を遂げている。少し前まで口に出すことさえ憚られた性被害について語られることも多くなった。 奈緒さんが自身のInstagramで同作の告知をすると、夫婦のセックスレスをテーマにしたドラマ「あなたがしてくれなくても」で共演した永山瑛太さんが、「観たいっ!!でも観たくない、、いや!観たい!!」とコメントを寄せた。 「瑛太さんも、鳥飼茜先生の漫画を以前からお読みになっていたんだそうです。だからこそ、『え、あの作品を演ったの?』って」 鳥飼先生の原作に思い入れのある瑛太さんの反応は、視聴者である私たちに近いかもしれない。 「鳥飼先生のファンの方をはじめ、本作で共演している風間俊介さんや三吉彩花さん、猪狩蒼弥さんを応援されている方など、みなさんがこの作品をどう受け止めてくださるか──。とても緊張しますが、みんなで深く悩み対話しながら一生懸命取り組んだ作品なので、ぜひ観ていただきたいです」