大舞台での初タイトルをSLS SUPER CROWNで勝ち取る快挙「2023 SLS SUPER CROWN WORLD CHAMPIONSHIP」MEN’S FINAL
【シングルトリック4本目】 ミルーに大きくリードを許す展開で迎えたシングルトリック4本目だったが、ここで優勝争いは固まっていくこととなる。3本目と同様に6人中4人がトリックに失敗する中でトリックをしっかりメイクしたのはヴィアンナとリベイロ。3本目でミスをしてしまいミルーにリードを許してしまったヴィアンナだったが「フェイキーフロントサイド180・バックサイドスミスグラインド」を決めると本決勝最高得点の9.4ptをマークし、ミルーを0.1pt差で追い上げて暫定トップまでジャンプアップ。 そんなヴィアンナに続いたリベイロはなんとか優勝争いに食い込むべく、3本目に失敗した「トレフリップフロントサイドノーズブラントスライド」をメイクするも9 Clubには届かない8.9ptとなった。この時点で最後1本を目前にヴィアンナ対ミルーによる優勝争いとリベイロが3位の座を守り切れるのかどうかという構図が確立された。 【シングルトリック5本目】 そんな熾烈な接戦の中で迎えた5本目。4本目を終えた時点での暫定ランキング順での滑走となり、マッコイ、ディセンゾ、グスタボ、リベイロ、ミルー、ヴィアンナの順となった。前半の3名はマッコイとグスタボがトリックを決めきれない中、ディセンゾがバンプから飛び出す「ギャップアウト・フロントサイドキックフリップ」をメイクして会場を沸かせて8.0ptをマークした。 この時点でリベイロの3位入賞は確定した一方で、ラストトリックは決めきれず2年連続のSUPER CROWN優勝とはならなかった。そして注目されたのはヴィアンナとミルーの1位2位争いだが、ミルーがラストトリックを残し逆転には9.0pt以上が必要となる状況の中「バックサイドビッグスピンバックサイドリップスライド」にトライするも失敗。 ヴィアンナが0.1pt差でミルーを勝ち越して自身初のSLS優勝をSUPER CROWNで達成するという快挙を達成した。ヴィアンナは東京五輪にブラジル代表として出場しており、経験値はあるもののなかなか大舞台で結果を残せていなかった。そんな彼の大舞台での初タイトルが今回の「SLS SUPER CROWN WORLD CHAMPIONSHIP」となり劇的な幕切れとなった。ヴィアンナの優勝が決まった瞬間にミルーが駆け寄りハグをして称え、ラストトリックを終えた後は周りの仲間や集まり最終的には胴上げをして彼の快挙を称えた。