大舞台での初タイトルをSLS SUPER CROWNで勝ち取る快挙「2023 SLS SUPER CROWN WORLD CHAMPIONSHIP」MEN’S FINAL
大会レポート
【ラインセクション1本目】 ベテランを中心に歴戦の実力者が駒を進めた本決勝。ラン1本目でまず他選手を圧倒するライディングを見せたのは昨年のSUPER CROWNの勝者でディフェンディングチャンピオンとして出場したグスタボ・リベイロ (ポルトガル)。ノックアウトラウンドではいまいち納得のいくライディングができていなかった彼が決勝ではしっかり強さを見せた。ハバセクションでの「トレフリップ フロントサイド50-50グラインド」や、レールで「トレフリップフロントサイドノーズブラントスライド」などをメイク。ランの最後には彼のシグネチャートリックでもある「バックサイドクルックドグラインド to ノーリーキックフリップアウト」を決めるランで9 Clubである9.3ptをマークした。 そんなリベイロに続く形でこの1本目で唯一8点台を残したのがブラジルのジオバンニ・ヴィアンナ。他の選手には無い独特なライディングスタイルを強みとするヴィアンナは「フェイキーフロントサイドテールスライド」や「フロントサイドブラントスライド」、そしてダウンレッジを「フロントサイド50-50グラインド」で登り会場を沸かせるなど、彼のオリジナリティが盛り込まれたノーミスのランで8.5ptをマークして幸先の良いスタートを切った。 【ラインセクション2本目】 1本目のリベイロのライディングに感化されたのか、選手の多くがスコアを伸ばしてきた2本目。その中でリベイロの9.3ptに匹敵する9 Clubを叩き出してきたのはヴィアンナとヴィンセント・ミルー (フランス)だ。 長いプロキャリアを持っていながら今までほとんど大会での優勝経験が無かったジオバンニ・ヴィアンナ。しかし先月同じくブラジルで行われたSTUでは2位、9月に行われたWSTローザンヌでは3位と今シーズンを通して良い流れを作れている彼は、トリックのコンボを上手く活かし1本目を上回るライディングを見せる。中盤では「ヒールフリップフロントサイドボードスライド」をメイクし、最後には「キャバレリアルバックサイドテールスライドフェイキー」を決めると9.1ptまで得点を引き上げて9 Clubをマークした。 そんなヴィアンナに続いて、この2本目でランの最高得点を叩き出したのがヴィンセント・ミルー。オールドスクールな動きを取り入れながらも高難度ルーティンに昇華していたライディングが特徴的な彼は「キックフリップフロントサイドリップスライド」や「スイッチキックフリップフロントサイドボードスライド」など高難度トリックを次々と決めてノーミスでライディングを終えると9.4ptをマークした。