時代はTKGから「TKM」に…麺そのものの味を堪能! ラーメンの新トレンド「卵かけ麺」3傑紹介
TKGが卵かけご飯なら、TKMは卵かけ麺! 埼玉県熊谷市から始まったメニューがブレイクを果たし、今や全国的なブームに。’23年秋にはつけ麺の全国チェーン「つけ麺専門店 三田製麺所」がグランドメニューに採用したほどだ。 【美味そう!】麺+タレ+卵のシンプルなウマさ「卵かけ麺」!(全13枚) 釜玉うどん的なアプローチから、ジャンクに食らう油そばバージョンまでバラエティも多様だが、シンプルなウマさは共通している。新たなラーメントレンドとして注目される「TKM」の3杯を紹介しよう。 ◆元祖TKM! のど越しとボリュームが大満腹を誘う/ゴールデンタイガー(熊谷) まずは、TKM発祥の地・熊谷へ! ここ熊谷市は埼玉県北部にあり、小麦の生産量は関東トップクラスという麦どころ。まんじゅうやうどんなど、粉もの文化が根づいてきた土地だ。ラーメンジャンルでも、小麦粉のおいしさをダイレクトに味わう「つけ麺」が人気を博している。 そんな小麦麺王国・熊谷で存在感を発揮するのが「ゴールデンタイガー」。濃厚つけ麺とTKMを2本柱に、中高生をはじめとする若者が連日行列をつくっている。 こちらが、つけ麺店で修業を積んだ金澤洋介さんが開業した’18年に考案、ネーミングした元祖「TKM」。カウンターに置かれた丼を眺めると、センターに乗った全卵と麺、トッピングのレモンのみという潔い構成。卵と麺、タレでシンプルに食べてほしい、という店主のメッセージが伝わってくるようだ。 まずは麺のみを引き出し、プレーンのまま噛みしめてみよう。コシのある麺は冷水でギュッと締められ、ワイルドな歯ごたえ。趣向を凝らした自家製麺により、小麦の風味とすすり心地が楽しめる。ガシガシと麺をかき混ぜ、卵黄をなじませていく。 タレはだし醤油をベースにしたもの。かき混ぜるうち、丼全体にじわじわと行き渡った。卵黄と卵白が潤滑剤の役目を果たしていることがわかる。 喉越しの良い麺に全卵がコクをブーストし、だし醤油の濃厚ウマ感も下支え。レモンの味変により、麺そのものの味わいも引き立つ。卵とタレ、麺というシンプルな構成だからこそ、それぞれの味わいがガツンと迫ってくるのか。店主の金澤さんが「TKMは麺のおいしさを味わうメニューなんです!」と力説するのも納得だ。