戸田恵子さん「仕事が忙しくなってきた45歳で母の介護が加わり、目まぐるしい日々でした」|STORY
約20年越しで叶った舞台共演
今も映像の仕事をしつつ、舞台にも意欲的に出演している戸田さん。上演中のミュージカル『20世紀号に乗って』では、増田貴久さん(NEWS)と連ドラ『ダンドリ。~Dance☆Drill~』(2006年)以来の共演を果たしています。 「まっすー(増田さん)とは親子ぐらい年が違うのに妙に気が合って、撮影の合間に音楽やダンスの話をよくしていたんです。その後もメールをやり取りしたり、彼が出ている舞台を観に行った後に一緒にご飯を食べたり、ずっと繋がりがあったんですが、また共演するチャンスがなかなかなくて。今回は、まっすーが主役のミュージカルだと聞いて、『もちろん出ます!喜んで!』とオファーをお受けしました。普段はアイドルとして活動している彼にとって、海外のミュージカルをやることは、大きな意義のあるチャレンジだと思うんですよ。そんなチャンスを得られた彼はとてもラッキーだと思うし、ようやく舞台共演が叶って私も本当に嬉しいです」 70年代にブロードウェイで初演され、2015年にリバイバル上演されたこの名作ミュージカルで戸田さんが演じるのは、大富豪の夫人レティシア・プリムローズ。 「豪華特急列車に乗り込んだ主人公にスポンサーを申し出る、大金持ちのファンキーなおばあちゃんで、わりとやりたい放題が許されるキャラクターなんです。『小切手に0をいくらでも足しますよ』なんて言ったり、普段できないことがいろいろあって、すごく楽しんでやらせていただいています。とにかく盛りだくさんの夢々しい作品です。出ずっぱりのまっすーを筆頭に、みんなですごい分量の歌とセリフに明るく果敢に挑んでいるので、たくさんの方に古き良き時代のミュージカルを楽しんでもらえたらなと思います」
ミュージカル『20世紀号に乗って』 1930年代初頭のアメリカ。落ち目の舞台演出家・プロデューサーのオスカー・ジャフィは、もう一旗揚げようと、腹心2人と豪華特急列車に乗り込み……。 演出・振付/クリス・ベイリー 演出補・共同振付/ベス・グランドール 出演/増田貴久、珠城りょう、小野田龍之介、上川一哉、渡辺大輔、戸田恵子 ほか。2024年3月12日~31日/東急シアターオーブ 4月に大阪公演あり。 戸田恵子/とだけいこ 1957年9月12日、愛知県生まれ。NHK名古屋放送児童劇団に小学5年生から在籍し、『中学生群像』(『中学生日記』の前身)で女優デビュー。77年に劇団薔薇座へ入団。79年に『機動戦士ガンダム』のマチルダ・アジャン役で声優として本格始動する一方、薔薇座の看板女優として89年の退団まで活躍し、同年の舞台『渾・身・愛』で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。97年以降は映像作品にも活動の場を広げ、97年の映画『ラジオの時間』で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。また05年の舞台『歌わせたい男たち』で読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞するなど、幅広いジャンルで多彩に活躍している。 衣装/¥93.500ステファニア カレラ/三喜商事 撮影/源賀津己 ヘアメイク/相場広美(MARVEE) スタイリスト/江島モモ 構成・取材/岡﨑 香