DIR EN GREY舞台挨拶に登壇、マイペースな京はみたらし団子をもぐもぐ
DIR EN GREYが本日9月22日に東京・新宿ピカデリーで開催された、ライブフィルム「DIR EN GREY LIVE FILM 残響の血脈~mode of Withering to death.~」の公開記念舞台挨拶に登壇した。 【写真】京からみたらし団子を勧められたのは… 3月に4年ぶりとなるヨーロッパツアー「EUROPE TOUR24 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of Withering to death. & UROBOROS]」を開催し、ポーランド、フランス、イギリス、ドイツの4カ国で全9公演を行ったDIR EN GREY。「DIR EN GREY LIVE FILM 残響の血脈」は、このうちツアーファイナルとなったドイツ・ベルリン公演の模様を記録したライブフィルムで、3月30日に行われた[mode of Withering to death.]公演と、31日に行われた[mode of UROBOROS]公演の映像に舞台裏の様子やメンバーのインタビューを加え、2部作の映画として上映期間を分けて公開される。9月20日から[mode of Withering to death.]公演を軸にした1作目が公開されており、10月4日からは[mode of UROBOROS]公演を軸にした2作目が上映される。 ■ アイスコーヒー片手に登場した京 舞台挨拶にはDIR EN GREYの京(Vo)、薫(G)、Die(G)、Toshiya(B)、Shinya(Dr)のほか、近年のDIR EN GREYのライブ映像のディレクションを手がけ、本作でもメガホンを取った濱崎幸一郎監督も出席。DIR EN GREYメンバーは監督と気心知れた間柄ということもあり終始リラックスムードで、特に京は舞台に座り込み、持参したアイスコーヒーを飲みながら舞台挨拶に臨んだ。 映画化されたヨーロッパツアーの公演内容は、5thアルバム「Withering to death.」と7thアルバム「UROBOROS」の楽曲が軸となっており、映画タイトルの「残響の血脈」は、それらの楽曲を1つにまとめる言葉として浜崎監督が名付けたという。京は「僕が知らぬ間に考えてたんかなと思ってたんですよ。でも監督が考えてたっぽくて……でもこれなんか僕が考えそうな感じじゃないですか?」と浜崎監督をギロリ。会場からクスクスと笑いがこぼれる中、Dieから「寄せたでしょ?」と詰め寄られた浜崎監督が「いや、なんかこう、80年代とか90年代とかのヤクザ映画とか……ほら、僕らが好きな映画ってさ……」としどろもどろに話すと、京は「古いって言ってる? 治安が悪いってこと? でもこっちがそういうの好きかってわからなくないですか?」とさらに浜崎監督に切り込んでいく。浜崎監督が「そっすね……DIRっぽさを入れられたらと思ったんです」と肩身を狭そうにしていると、すっかり秋めいた服装のDieが「クーラーを入れてもらっていいですか? 暑いです」と言って、ピリついた空気を和ませた。 ■ 団子とみたらし団子は全然違う ヨーロッパツアーで印象に残っていることをMCから聞かれたToshiyaはインタビュー映像を撮影する際に、自分のときにだけ雨が降ってしまったという雨男エピソードを披露。浜崎監督がそれをフォローしていると、座り込んだままの京はどこかからみたらし団子を取り出してもぐもぐと食べ出す。マイペースな京の様子をファンが温かい眼差しで見守る中、MCからヨーロッパツアーの思い出を問われた京は「焼き鳥がクソまずかったですね。焦げていて」と、同じく串物についてのトークを展開。「今召し上がっているのはお団子ですか?」とMCから突っ込まれると、「みたらし団子です。団子とみたらし団子は全然違うので」と言い放ち、楽屋から持ってきたというみたらし団子を平らげた。 ■ 風はちゃんとよけられました 浜崎監督は「Shinyaさんが風NGなので、風が吹いていて途方に暮れた瞬間もありましたね……」とインタビュー映像撮影時の苦労を明かすと、Shinyaは「たまたま帽子を持っていたので風はちゃんとよけられました」とにっこり。それを横で聞いていた京はかぶっていたキャップを脱いでShinyaを仰いだが、Shinyaは涼しい顔でそこに佇んでいた。その後、浜崎監督は「5人それぞれの人柄が大好きなので、人間味が出ている感じを絶対に残したかった。ステージが人間離れしているのですが、そのギャップが僕は大好きなんです」と、メンバーのオンとオフを切り取った作品であることをアピールした。 ■ しびれるセリフを堪能して 本作の見どころについて薫は「ミックスは5.1(chサラウンドシステム)もやりました。オーディエンス側にももっとマイクを立てたかったんですが、会場的に難しくて。でもステージからの音声はしっかり作り込んだので、いい音になっていると思います」と、映画館の音響で楽しめる本作の魅力を語る。Shinyaも「ライブの迫力やメンバーのしびれるセリフだったりを堪能してもらえればと思います」とそれに続いた。また浜崎監督と薫は、本作の上映スタイルとして、歓声や手拍子、ヘッドバンギングまでOKの応援上映の実施が検討されていることを舞台挨拶の中で明かした。 フォトセッションのあと、浜崎監督は「DIR EN GREYと出会って約10年ぐらい経つんですけど、ずっと恩返しをしたいと思っていたので、 10年分の僕の愛をこの作品に詰め込みました。その愛をちょっと感じてくれたらうれしいです」とコメント。Dieは「試写会で映画を観たら、音の迫力がすごかった。真剣に観ていたらリズムが気持ちよくなってきて、眠くなることもあって……(笑)。真剣になればなるほど眠たくなるので、寝ないように気を付けてもらえたら」と本作鑑賞時の注意点を述べる。Toshiyaは「DIR EN GREYっていうバンドをこれまでやってきて、ヨーロッパでどんなふうに足跡をつけてきたかを皆さんに見ていただければと思います」と話した。 なお登場時から足元のバミリを剥がして投げたり、ペットボトルのキャップをバミリの粘着力を利用して隣のShinyaに貼り付けたりと、終始マイペースだった京。フォトセッションでは看板の後ろに隠れ、最後のあいさつはNGサインを出して口をつぐんで劇場に集まったファンを笑わせていた。 ※濱崎幸一郎の「崎」はたつさきが正式表記。 (c)FW