婚姻率の低下が進む現状に思うこと【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第31回
■「お金がないから結婚できない」現実 里崎 最近では「結婚しなくてもいい」という人も増えているし、結婚していても「子どもはいなくていい」という人も増えているよね。考え方はいろいろあるわけだから、その点は自由でいいと思うけど。 五十嵐 「結婚したい」「子どもがほしい」と思っていても、なんらかの事情があって悩んでいる人もいるわけだし、一概に「こうすべきだ」とは言えない。サトさんの言うように、人それぞれ考え方があるから、昔のように「結婚すべき」「家庭とは親と子どもで成立するもの」という考え方は、今では通用しないですよね。 里崎 これは結婚や育児に限ったことじゃないけど、強がったり、ひがんだりして現実から目を背けている人もいるかもしれない。そんなふうに生きるよりは、「目の前の現実を受け入れて、その上でどうすれば幸せになれるか?」を前向きに考えたほうが絶対にいいよね。 五十嵐 若い人が結婚しない一因として、経済的な理由も挙げられていますよね。確かに、これだけ景気が悪くて、先行き不透明な時代だと、「本当に家族を養うことができるのか?」と不安を抱く人も多いはず。ただ、誰だって若い頃は先行きの不安はあるものですけどね。僕らが若かった頃よりも、さらに状況は深刻なんですかね。 里崎 だけど、「年収の高い人の婚姻率、出産率は下がっていない」というデータもあると聞いたことがあるよ。あとは都市部と地方との違いも大きいよね。家賃の高い都市部で結婚生活を営むとなると、ある程度の年収は絶対に必要になる。でも、地方で暮らすなら都市部に比べると家賃も物価も安いし、地域コミュニティで子どもの面倒を見てもらえるケースも多い。出産、育児の負担が減る要素が多い気がするよね。僕の地元の徳島では、知っている範囲だけど待機児童の話もあんまり聞いたことがないし。 五十嵐 非認可の保育園に預けたら、毎月かなりのお金が必要になりますよね。地方で、近くに実家があって両親も健在だったら、いろいろ手伝ってもらえるかもしれない。それと同じようにというのは難しいけど、やっぱり都市部でも環境が整っていないと結婚、育児は難しくなるから、「このまま独身でいいや」と考えてしまってもおかしくないと思いますよ。