SB1リーグが変える社会人バスケの沸点
選手主体でプレーできるのが山形クベーラの良いところ
SB1リーグで唯一のクラブチームとして参戦するのが、山形クベーラだ。#26 香取昇汰は昨年の地域リーグと比較し、「まずレベルが格段に違い、毎回タフな試合になります」と新たな環境を歓迎する。上武大学を卒業後、山形クベーラでプレーし、2年目。香取は「選手主体でプレーできるのがクベーラの良いところ」と門戸を叩き、チームメイトには42歳の永田晃司らBリーグ経験者がいるのも利点だ。 「プレーに対する細かい部分などいろいろとアドバイスくれるので、しっかりと吸収して自分もチームとしてもレベルアップできる環境です」 他の7チームは6または8試合を消化したが、山形クベーラは4試合と少ない。7月13日の3戦目、黒田電気Bullet Spiritsを相手に86-78、「ようやく1勝できて、チームとしても安心しました」と香取をはじめ、選手たちは喜びを噛み締める。次戦はホームのJR東日本秋田PECKERSとの2連戦。東北地区同士であり、幾度となく対戦してきたが、「まだ勝ててことがありません。しっかり勝つための準備をしたいです」と勝った喜びを味わえたからこそ、週末へ向けた練習にもさらに力が入るはずだ。 Bリーグには及ばないが、これまでの社会人バスケの会場や勝ち上がって出場する天皇杯1~2次ラウンド以上の盛り上がりを見せるSB1リーグ。「とてもうれしいですし、こういう環境を提供してくれている協会などに感謝しなければいけないです。応援してくれるたくさんの人たちに、勝利で恩返しができるようにがんばりたいです」と香取が言うとおり、選手にとっては原動力となり、相乗効果でレベルアップしている。選手たちが強度高くぶつかり合いながらも、楽しそうにプレーしていたのが印象的だった。 この週末は女子SB1リーグからミツウロコと山形銀行、滋賀銀行LakeVenusがWリーグ サマーキャンプ 2024に参戦。一矢報いることはできなかったが、今後のレベルアップにつながる機会となった。次戦は秋田銀行にとってもホームゲームとなり、前半最終戦にようやく開幕戦を迎える紀陽銀行ハートビーツと対戦する。
泉誠一