青森高・大村陸駆さん、「化学グランプリ」全国1位 初挑戦で快挙「将来は研究者に」
今年夏に開かれた「化学グランプリ2024」で青森高校(青森市)3年の大村陸駆さん(浦町中卒)が参加2694人中、全国総合成績上位5人が選ばれる大賞(最高賞)と総合成績1位に与えられる日本化学会特別賞に輝いた。23日、大村さんと高橋英樹校長らが青森県庁を訪れ、宮下宗一郎知事に喜びを報告した。 化学グランプリは「夢・化学-21」委員会と日本化学会が主催。全国の高校生以下の生徒が化学の実力を競うコンテストで、1次選考はマークシート試験が行われ、上位約70人が進んだ2次選考は実験を伴う記述試験を行った。実験は数種類の砂糖の水溶液の性質を調べて糖類の種類を記述する問題だったという。 大村さんは初挑戦での快挙となり「教科書の内容を暗記するだけでは足りないと思ったので大学範囲も勉強した。1位と言われたときは驚いた」と話した。学校生活ではサッカー部の活動と勉強を両立させてきたという。「物理は世の中の現象が分かって楽しいが、化学は身の回りの物質が何でできているかが分かり、物の見方が変わるのが面白い」「将来は研究者になって世の中に貢献したい。大学に行ってから専門を決めたい」と笑顔を見せた。 宮下知事は「野球でいうと甲子園での優勝。心からお祝いを申し上げる。本県にとって名誉なことで、大賞を誇りとして、これからの人生を頑張ってほしい」とたたえた。 青森高校は2017年度にスーパーサイエンスハイスクールに指定された。化学グランプリの総合成績1位は青森県初だという。