史上最長の日本女子オープンはどれくらい難しいのか? "優勝候補たち"が感じたコースのプレッシャーとは?
第57回日本女子オープンゴルフ選手権は大利根CC・西Cで9月26日に開幕する。今年は大会史上最も距離があり、選手の多くが「難しい」と口をそろえる。何がどう難しいか。選手たちが感じた「難しさ」をまとめた。 手足が長い原英莉花の5番アイアンの連続写真
「9番は長くて左からのアゲの風。体感は610Yぐらい」(上田桃子)
ツアー16勝ながら、メジャー未勝利の上田桃子はメジャー出場試合が今大会で「60」を数える。日本女子オープンは18回目の出場で、21年の2位が最高位。 メジャー初優勝への想いは人一倍強い上田は、やはり「難しさ」を強調した。 「ふだんロングアイアンやユーティリティはほとんど打ちませんが、ずっとユーティリティばかり打っている感じ。練習ではフル(一番後ろのティーイングエリア)で打つので、練習ラウンドより(本戦)は短く感じるとは思いますが、長いですね」 ここ最近の試合ではもっとも難しいという上田は風にも警戒する。 「毎日3~4メートルの風が吹くというのと、サイドウィンドが一番難しい。インコースは風がヨコばっかりで、ヨコの前からなのかヨコのアゲなのかでタテ距離が10Y以上変わってきます」 ティーショットでフェアウェイをとらえられても、2打目の番手選びの計算が求められる。 さらに、長いパー4ばかりでなく、ふだんならバーディが計算できるパー5の難しさも体感していた。 「9番(573Y/512Y・パー5)は長くて左からのアゲ(ンスト)の風になる。体感で610Yぐらい。(ロング)でボギーを打たないようにしないと……」 しかし、そこはメジャー大会を60回出場し、米ツアーや海外メジャーなどに多く出場してきた「経験が生きてくる」と上田。 「焦らないメンタルが大事。長いホールでどうやってマネジメントしていくか、自分が色々経験したことは良い引き出しとして使えるなと思います」と、ダボを叩かず、毎日アンダーで回れることを目標にした。
「ショートアイアンで狙っていけるホールがほとんどない」(原英莉花)
昨年のチャンピオンで20年と2度優勝している原英莉花も”長さの難しさ”を感じていた 「やっぱりショートアイアンで狙っていけるホールがほとんどなくて、ミドルアイアン、ロングアイアンになってくるので、セカンドのショットの精度もそうですし、ティーショットを絶対にフェアウェイに置いていきたいのはマストで考えたいなと思います。とくに上がり3ホールは長いので注意したい」と話した。 16番パー3の長さが日によって変わり(214Yと150Y)、後方のティーからは難易度が増す。17番パー4は394Y、18番パーは410Yと最終ホールにかけて飛距離のプレッシャーが増していく。大逆転や大きなドラマが生まれる要素が上がり3ホールに詰まっていそうだ。 長さを警戒する原は、会見後、5番アイアンやユーティリティの練習に励んでいた。