新潟シンガポール、ローカルクラブに 地元選手主体、ACLが目標―サッカー
【シンガポール時事】J1新潟をルーツとするアルビレックス新潟シンガポールが、5月開幕の新シーズンからシンガポール選手主体のローカルクラブに生まれ変わる。 【写真】練習に励むアルビレックス新潟シンガポールの選手 クラブ創設から約20年、日本選手を中心に6度のリーグ優勝を遂げた強豪クラブは新体制で大舞台を目指すことになった。 これまでは優勝を遂げても「外国人チーム」の扱いでアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場できなかったが、今後は可能になる。是永大輔会長は運営方針の転換について、「地域の人たちに愛されるチームに成長した。地元チームを運営するロールモデルのような存在になりたい」と説明。「今季優勝してACLに出ることが目標」と力を込める。 今季加入した元日本代表のMF高萩洋次郎は「チームの勝利に貢献できるプレーをしていきたい」と意気込む。昨季は元日本代表の李忠成を含め日本選手が10人以上在籍したが、今季は6人に減った。 シンガポールでは、地域貢献を行う団体であることなどを条件にサッカークラブのカジノ運営が認められていた。新潟シンガポールはカジノ事業の収益が年間40億円近くもあったが、現在はクラブによる運営は禁止に。是永会長は「生き残り戦略としても、ローカル化は必然だった」と口にする。 シンガポール在住の日本人ファンを増やしてきたチームは今後、地元へのアプローチをより強化して運営する。是永会長は「日本人とシンガポール人が、これだけ一緒になって情熱を傾ける環境はなかなかない」と、引き続き大きな可能性を感じている。