サウジ投資相、年次会議で投資家に経済の魅力アピール
[リヤド 29日 ロイター] - サウジアラビアのファリハ投資相は29日、首都リヤドで開かれた政府主催の年次会議「未来投資イニシアチブ(FII)サミット」で、サウジは石油収入依存からの脱却が進んでいると強調し、中東情勢が緊迫化する中でもサウジ投資の魅力は大きいと訴えた。 サウジは2016年に石油収入依存からの脱却を目指す計画「ビジョン2030」を発表した。ファリハ氏は演説で、非石油部門が17年以降、年率4─5%ペースで「一貫して」成長しており、昨年と今年もこのペースが続いていると紹介。「逆風よりも追い風の方がずっと強い」と述べた。 サウジに中東本社を構えると表明した企業は540社と、政府が2030年までの目標とした500社を超えたとも指摘した。 地政学的状況については「憂慮すべき」であり、中東・欧州の人道面では「悲劇的」としたが、特定の紛争には言及しなかった。「サウジアラビア経済とビジョン2030は、貿易摩擦や政治的な対立といった地政学的、マクロ経済的、そしてグローバルな課題を極めてうまく乗り切っている」と述べた。 サウジ経済は石油収入に大きく依存しており、国際通貨基金(IMF)は今月、石油減産維持を理由にサウジの経済成長率見通しを1.5%に引き下げた。来年には4.6%に加速すると予想している。