花王「メルト」初速売り上げは計画の9倍 群雄割拠のプレミアムヘアケアで絶好調のワケ
“休息美容”のコンセプトを表現した、一貫性のある商品ラインアップも特徴。「リラックスできる香りや体験に徹底的にこだわった世界観」で、アウトバス商品までライン使いするファンもすでに多く、売り上げを底上げしている。シャンプーと一緒にスペシャルケアとして使う“クリーミーフォーム”(1g×12包、2200円※同)はパウダーを水と混ぜると濃密な泡ができ、毛穴の汚れや皮脂まで浮き上がらせて落とすとともに、トリートメントのなじみをよくする。アウトバス用の“モイストコンディショニングウォーター”(170mL、1430円※同)はとろっとしたテクスチャーの“髪の化粧水”で、ドライヤーの熱から髪を守り、寝ぐせや日中の浮き毛を防ぐ。今月8日に発売するフォームタイプのヘアケアスプレー“スパークリングケアスプレー”は炭酸泡がパチパチと弾け、ヘッドスパのような気分でヘアケアができる。
試用品の売れ行きも1位
積極施策で認知を拡大
一般消費者1万人を対象にしたアンケートでは、「メルト」を“知っている”と答えた割合が2割に達するなど、すでに一定の認知を獲得している。シャンプー&トリートメントのトライアル用(110円、編集部調べ)は、マツモトキヨシグループ、ココカラファイングループで4月2~21日の販売数量が1位となるなど、購入検討段階の潜在層も多いことがうかがえる。
市場で早期に確固たる地位を築くため、積極的に施策を打つ。6月30日まで、マツモトキヨシの「SHIBUYA DOGENAZKA FLAG(以下、渋谷店)」と「池袋 Part2店」の2店舗でポップアップイベントを開催している。集客の多い都心2店での露出により、認知を一気に拡大する狙いだ。渋谷店では店舗上階にある美容室のNORAと連携したキャンペーンを実施。ブランドの商品を3300円以上購入した客には、抽選で「メルト」の商品を使ったヘッドスパ体験を提供し、“休息美容”のコンセプトを深く伝える。