見応えのある夏の甲子園のタイブレーク。先頭に犠打か、強攻か。色濃く出る攻守のせめぎ合い【伊原春樹の野球の真髄】
初戦でタイブレークの末、延長12回にサヨナラ勝利をつかんだ鳥栖工[写真=田中慎一郎]
現在は夏の甲子園の真っ最中だが、見どころの一つとなっているのが試合の早期決着を図るタイブレークだ。9回を終えて同点の場合、延長10回から無死一、二塁でスタート。この攻防が結構、面白いのだ。 8月6日、開幕試合の上田西(長野)対土浦日大(茨城)からいきなりタイブレークとなった。延長10回表、土浦日大は定石どおり犠打を試みたが、一邪飛で一死。しかし、上田西の投手は続く打者に暴投で二、三塁となり、期せずして送った形となってしまう。さらに四球で満塁となり適時打が飛び出し、土浦日大が1点を勝ち越し。その後、二死満塁から3連続適時打などで、この回一挙6点を奪った。こうなると、上田西は裏の攻撃で先頭から強攻するしかない。結局・・・
本文:1,289文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール