【DeNA】ドラ1度会隆輝プロ初三塁打「足でも良かったんですけど」気迫ヘッスラに込めた思い
<日本生命セ・パ交流戦:ロッテ0-4DeNA>◇11日◇ZOZOマリン DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21)が11日、1軍に帰ってきた。約1カ月間の2軍調整を経て1軍登録されて即「9番右翼」で先発。第1打席、1点リードの無死二、三塁にロッテ小島の内角高め直球を右中間へ運んだ。プロ初の三塁打となる2点適時三塁打で三塁へ気迫のヘッドスライディング。“持ってるルーキー”が地元の千葉・市川にほど近いZOZOマリンで、チームを勢いづけた。 ◇ ◇ ◇ 度会が頭から三塁ベースに飛び込んだ。「チームを勢いづけられたらいいなと。足でも良かったんですけど、勢いは大事だと思うので。良い打撃ができたのでしっかり勢いに乗れるようにという思いを込めたヘッスラでした」。目の前の三塁側ベンチで盛り上がる先輩たちに向けて、何度も何度も拳を掲げた。 同期入団のルーキー井上が先制打を放った直後の無死一、三塁。「良い場面で回してもらったのでがむしゃらにいこうと思ってました」と燃えていた。ロッテ小島のボール気味の内角高め直球に肘をたたんで引っ張り、右中間を破る2点適時三塁打。気迫のヘッドスライディングで勝ち取ったプロ初三塁打で、文字どおりチームを勢いづけた。 約1カ月ぶりの1軍の舞台だった。セ・リーグ史上初の開幕戦から2戦連発など、記憶に残る鮮烈デビューを飾るも、徐々にプロの壁に苦しんだ。持ち味の打撃でも思うように結果を残せず、5月16日に出場選手登録を抹消された。太陽が照り付ける横須賀のファーム施設「DOCK」を中心に、打撃、守備、走塁と鍛錬の日々。「環境も違いますし、学ぶべきものもありました。密度の濃い時間、充実した毎日を送れました」。イースタン・リーグでは打率3割3分4厘、1本塁打、8打点と本来の打撃を取り戻した。 交流戦最後の6連戦を前に、三浦監督から「起爆剤になってもらえれば」という期待を受けて約1カ月ぶりに1軍に戻ってきた。「お客さんの数、雰囲気も全部違いましたし、1軍の環境のありがたさも分かりましたし、もっとこういう舞台でやりたいと強く思いました」と初のファーム調整で、より一層思いを募らせた。 「よく幕張のイオンに遊びに行ってました」と地元の千葉・市川にほど近いZOZOマリンに合わせるかのように1軍復帰し、初打席でチームをもり立てた。「これからも全部を追求して毎日毎日頑張りたい」。課題はまだまだたくさんある。でも、着実に1歩ずつ成長して1軍に戻ってきた。【小早川宗一郎】