中日・高橋宏斗 真のエースに成長/飛躍のシーズン
4年目にして最優秀防御率のタイトルをゲットした。21試合に投げて12勝4敗。白星を自身初の2ケタへ乗せた。規定投球回到達は2年連続。防御率1.38は2リーグ制以降では球団最高記録。特筆すべきはシーズン被本塁打1だ。 【選手データ】高橋宏斗 プロフィール・通算成績 歴史上の人物を引っ張り出すところが、右腕のすごさ。防御率は1954年の杉下茂の1.39をわずかながら上回った。シーズン終盤には「僕の中でも評価しているタイトル。獲得できるのであれば、すごくうれしいです」と口にしていた。 被本塁打の1本はシーズン終盤、9月10日のヤクルト戦(バンテリン)。主砲の村上宗隆に右翼席へ運ばれた。これまでの規定投球回を投げてのシーズン被本塁打は、56年の稲尾和久(西鉄)、2012年のウルフ(日本ハム)、23年の山本由伸(オリックス、現ドジャース)の2本。つまり1本は史上初の快挙となった。 「広いバンテリンドームを本拠地にしているのはあると思います。ホームランになってもいい打球は何十球もあった。たまたまです。(村上に浴びた)ホームランもソロで抑えられたのはよかったから、悔しさはありません」 防御率0点台も見えていたから恐ろしい。前半戦終了時点では0.52だった。今後の課題は後半戦の投球だ。 「フォームのばらつきや投げたいと思った球のギャップがあった。疲れもあったんだと思います。東さん(東克樹、DeNA)と戸郷さん(戸郷翔征、巨人)は180イニングを投げてチームを勝たせている。自分もそういった投球がしたいです」と理想は高い。 ※高橋の高は、すべて「はしごだか」 写真=BBM
週刊ベースボール