ビットコインは本当に「上昇するだけ」か?──過去の半減期サイクルを振り返る
ビットコイン現物ETF
ビットコイン現物ETFの承認が、すでにビットコイン価格に織り込まれているかどうかは、まだ誰にもわからない。 そうであると考える人たちは、ビットコイン現物ETFの承認は「噂を買って、ニュースを売る」イベント、つまり、これまでのようにビットコイン現物ETFの承認を見越してビットコイン価格は上昇し、ETF承認が発表されると売られる状況になると考えている。 また「噂を買って、ニュースを買う」イベント、つまりビットコイン現物ETFの発表を見越してビットコイン価格が上昇し、ETFが発表されると再び上昇する状況になると言う人もいる。 実際は、何が起こるかは誰にもわからない。 ブルームバーグのアナリストは、ビットコインETFが2024年1月10日までに承認される可能性を90%と予測しているが、次のような問いを立てている人はほとんどいないようだ。 ビットコイン現物ETFが承認されなかった場合、ビットコインの価格はどうなる? このシナリオは、ビットコイン価格が大幅に下落する理由となり得る。下落は前の2つほど深刻ではないかもしれないが、おそらく顕著になるだろう。 また、景気が悪化した場合、ビットコイン価格はどうなるのだろうか?
ソフトランディングできなかったら?
政治家や大手金融機関は、アメリカ経済はソフトランディングするか、最悪でも穏やかなリセッション(景気後退)に向かうと信じさせようとしているが、2008年にまったく同じ美辞麗句を聞いたことを記憶している我々は、それほど確信が持てない。 評判の良い報道機関の多くが、我々は「メルトアップ」(資産価格が放物線を描いて上昇した後、壊滅的に暴落する状況)にあるかもしれないと述べている。 投資家がMMFに投資することで、リスクフリーで5%以上の利回りを得られる環境にありながら、ダウ・ジョーンズ工業株価平均が史上最高値を更新し、S&P500とナスダックも史上最高値を更新しようとしていることを考えれば、これは信じがたいことではない。 もし現在メルトアップが起きていて、ビットコイン価格もその流れに乗っているとしたら、さらに問うべき2つの疑問がある。 ビットコイン価格は暴落するまでにどの程度上昇するのか? その場合、どのような投資戦略をとるのがベストなのか? 最初の質問に答えることは難しいが、2番目の質問はそれほど難しくない。