昨年の交通事故死者2663人、過去3番目の少なさ 東京が最多
昨年1年間に全国で交通事故で死亡した人は2663人で、前年から15人減った。警察庁が7日に発表した。前年からの減少は2年ぶりで、死者数は統計が残る1948年以降で3番目に少なかった。 都道府県別での昨年の死者数は東京が146人(前年比10人増)で最多だった。愛知141人(同4人減)、千葉131人(同4人増)と続いた。最少は島根で9人(同13人減)。22都県で前年よりも増加した。 全体に占める65歳以上の高齢者の割合(速報値)は56.8%で、この10年間で2番目に高かった。車の乗車中や歩行中の死者が目立ったという。 一方、昨年の死者数を月別に見ると、3月が177人で最も少なく、前年よりも49人減少した。春休みシーズンで外出が増える時期でもあり、死者数は毎年200人を超えていたが、警察庁は「各警察の対策もあり死亡事故を減らすことができた」としている。 政府は今年までに死者数を2千人以下とする目標を掲げる。1990年代から減少傾向にあり、2022年は過去最少の2610人にまで減った。しかし、近年は横ばいの状況が続いている。(板倉大地) ■都道府県 昨年の交通事故死者数(前年比) 北海道 104人(-27人) 青森 43人(-2人) 岩手 28人(-7人) 宮城 47人(±0人) 秋田 31人(-1人) 山形 24人(-10人) 福島 51人(-4人) 東京 146人(+10人) 茨城 94人(+1人) 栃木 60人(+1人) 群馬 49人(+2人) 埼玉 113人(-9人) 千葉 131人(+4人) 神奈川 109人(-6人) 新潟 55人(±0人) 山梨 28人(-1人) 長野 57人(+15人) 静岡 88人(+18人) 富山 22人(-9人) 石川 30人(+2人) 福井 23人(+3人) 岐阜 70人(+20人) 愛知 141人(-4人) 三重 46人(-20人) 滋賀 28人(-15人) 京都 52人(-7人) 大阪 127人(-21人) 兵庫 109人(+6人) 奈良 23人(-3人) 和歌山 34人(+3人) 鳥取 15人(+1人) 島根 9人(-13人) 岡山 60人(+11人) 広島 68人(-10人) 山口 51人(+16人) 徳島 33人(+5人) 香川 31人(-2人) 愛媛 52人(+9人) 高知 21人(-2人) 福岡 91人(-12人) 佐賀 24人(+11人) 長崎 26人(-10人) 熊本 55人(+18人) 大分 28人(-4人) 宮崎 39人(+9人) 鹿児島 53人(+13人) 沖縄 44人(+6人) 全国 2663人(-15人)(板倉大地)
朝日新聞社