Osaka Metro出発進行 夜を徹した作業で交通局から再出発
Osaka Metro出発進行 夜を徹した作業で交通局から再出発 報告・撮影:柳曽文隆 THEPAGE大阪
Osaka Metro出発進行──。大阪市営地下鉄が民営化され、1日にそれを承継した新会社「大阪市高速電気軌道(愛称:Osaka Metro<オオサカ メトロ>)」が誕生。御堂筋線なかもず駅では、同日午前5時すぎに関係者や多くの報道陣が見守る中、Osaka Metro開業記念のヘッドマークと、シンボルマークを車体側面に貼り付けた車両を出発させた。また、3月31日の同市営地下鉄最終運行から始発発車までにかけ、梅田駅では駅の看板や路線図の張り替え作業が行われていた。 大阪の地下鉄とバス民営化でどう変わる? 担当者に聞いてみた
1日未明。なかもず駅には、市営地下鉄御堂筋線の最終列車の到着を多くの関係者と報道陣らが待ち受けた。そして午前0時45分ごろに列車は到着。ドアが開くと、利用者、そして記念に最終列車に乗った人たちが降りてきて、市営地下鉄のシンボルマーク「マルコマーク」や車体をカメラで撮影している人の姿が多く見られた。 運転士や車掌に花束贈呈が行われるなどし、同日午前1時5分ごろ、最終列車は車庫に向かうため同駅を去る。すると、ホームでその様子を見守っていた乗客から大きな拍手が沸き起こり、市営地下鉄御堂筋線最終列車を見送った。
約1時間後の同日午前2時には、梅田駅で駅入り口で新しい看板の取り付けが行われた。工事担当の職員がはしごで屋根にのぼり、ビスをていねいにはずして新しい看板をあっという間に設置。駅の案内表示や改札口の看板、路線図も新しいものに変わった。
同日午前4時半ごろからは、Osaka Metroとしての出発セレモニーが、なかもず駅で行われた。セレモニーには河井英明社長ら関係者が出席。河井社長は「新しくスタートをさせて頂きます。引き続き安全安心を第一優先として社員一丸となって取り組んでまいりますので、引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願いします」とあいさつした。 同日午前5時7分、Osaka Metro開業を知らせるヘッドマークをつけた車両が、内山豊天王寺管区駅長の「出発進行」の合図とともに動き出し、新たな一歩を踏み出した。市営バスも新会社でOsaka Metroの子会社「大阪シティバス」それを承継し新たなスタートを切った。
こうしてシンボルマークの貼りつけ作業などが行われたが、一番列車が出発した後は、以前のマルコマークがついた車両が見受けられた。そして、駅の看板もまだ変わっていないところが多い。 広報担当者によると、車両のシンボルマーク貼りつけ作業は6月末までに完了する予定。また、駅構内の看板設置は7月末までに作業が完了する予定だという。記念にマルコマークを見ておきたい、写真に撮りたいという人は、まだ見られるチャンスがありそうだ。 全国初となる公営地下鉄の民営化によって、Osaka Metroはどのように歩んでいくのかが注目される。