三井住友金属鉱山伸銅、8月から値上げ交渉開始。板条製品など加工賃30円以上
銅板条大手の三井住友金属鉱山伸銅（本社・埼玉県上尾市、社長・大山正紀氏）は8月以降順次、加工賃の値上げ交渉を開始する。 対象品種は純銅系や黄銅系の板条製品などで、少なくともキロ30円以上の値上げを目指す。大山社長は「すでに製造コストは上昇しており、迅速に値上げを行いたい。顧客の事情に合わせながら理解を求めていく」と話す。 国内では各企業が賃上げを積極的に行っているほか、物流業界で労働時間規制が始まったことで、企業における人件費や物流コストは上昇傾向にある。同社も例外ではなく、加えて設備の修繕費や維持更新コスト、外注関連の費用も上がっており、自助努力のみでの吸収は困難な水準までコスト面が上昇しているという。 大山社長は「幅広い業界に対して素材の供給責任を果たす上で、今回の値上げは必要不可欠。理解が得られるよう丁寧に交渉する」と説明する。
