自給自足の暮らし営んだ「画仙人」の作品を京都で展示 自然向き合った小松均、大原女や舞妓鮮やかに
京都・大原で自給自足の生活を営みながら自然や動植物を描き続け、「画仙人」と呼ばれた画家小松均の展覧会が2日、京都市下京区の美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル7階)で始まった。 展覧会は同館と京都新聞の主催。小松(1902~89年)は山形県出身で、自然に向き合い、戦後の水墨表現に独自の画境をひらいたとされる。植物や魚、人物など身近なモチーフに加えて、各地の風景画も残した。 会場では、日本画83点や小松が出した手紙など資料7点を展示している。水田を耕す大きな牛が描かれ、近年になって収蔵先が判明したという「牛図 さみだれ」や、大原の初夏や夕焼けを表現した作品が並ぶ。柴を頭に乗せて歩む大原女や、舞妓(まいこ)を鮮やかに描いた力作もあり、訪れた人の目を引いている。 学芸員は「大胆かつ繊細な筆致で小松が描き出した大原の風景を楽しんでほしい」と話す。2月3日まで。午前10時~午後7時半。無休。有料。