中国車には100%関税課すと言う一方で、TikTok規制法案に反対するトランプ氏の真意
ジャーナリストの須田慎一郎が3月18日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米大統領選について解説した。
トランプ前大統領、メキシコで生産される中国の車に「100%の関税課す」と演説
トランプ前大統領は3月16日、中西部オハイオ州の集会で演説し、11月の選挙で大統領に返り咲いた場合には、メキシコで生産される中国メーカーの車に「100%の関税を課す」と表明した。また、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画も「私なら許さない」と改めて表明した。 飯田)トランプvsバイデンでほぼ決定ですが。 須田)現状ではトランプ前大統領とバイデン大統領の支持率もほぼ拮抗しており、若干トランプ前大統領が上回っているかという状況です。特にカギを握るのは激戦6州ですが、これについてはトランプ前大統領がリードしている。前回の激戦州の状況を見ると、2020年の選挙ではバイデン大統領の4勝2敗なのですよ。そのため、やはりここが大きなカギを握ると思います。激戦6州に関しては、現状すべての州においてトランプ前大統領が有利です。このまま11月5日の投票日を迎えれば、トランプ前大統領に軍配が上がる。ただ、その間に何が起こるかはわかりません。
中国の車には100%の関税を課すと言う一方で、TikTok規制法案には反対するトランプ氏
須田)アメリカの経済政策や外交政策は、すべて政治的な思惑がバックについている。トランプ前大統領はメキシコで生産される中国の車に「100%の関税を課す」と表明しました。貿易論を知っている人間からすると「100%の関税とは何だ?」と思う一方、先立って下院で成立したTikTok規制法案に関しては、トランプ前大統領は反対しています。 飯田)そうですよね。 須田)ここでは中国側に立ったような発言をし、車に関しては反中国的な発言をしている。それもすべて、国内政治の思惑によって動いているわけです。TikTokに関しては民主党が主導し、なおかつ議会で成立したらバイデン大統領がすぐ署名するというようなスタンスなので、反バイデンだから「俺は反対だ」とする。 飯田)「バイデン印の法案なんて呑めるか」と。