ゴアテックス ウェアは、洗濯した方が長持ちするって本当? メーカーに聞いた「アウトドア活動での着用は、一度着たら洗うが理想」
3月末になり暖かくなりつつある中、コートやダウンジャケットをクリーニングに出そうと思っている人もいるでしょう。防寒着などでも多用され、洋服から靴、小物まで、GORE-TEX(ゴアテックス)ファブリクスを活用した製品が多く発売されています。丈夫な防水透湿性素材だけに、「自宅での洗濯は難しい」というイメージがあります。「洗濯した方が長持ちする」といったことを聞いたこともありますが、その真相をメーカーに聞きました。 【写真で解説】日陰の吊干しでOK…ゴアテックス ウェアの家庭での洗濯方法 ◆濡れない・蒸れない・風を防ぐ…耐久性が非常に高く、自宅での洗濯が可能 ――ゴアテックス ファブリクスとは、どのようなものなのでしょうか? 【平井真理子さん】 アメリカで生まれた防水耐久性・透湿性・防風性を兼ね備えた生地で、アウターや靴などに幅広く採用されています。「ゴアテックス メンブレン」という内部に微細な孔(あな)を無数に持つ、膜のような素材に表地や裏地を貼り合わせたものです。表地と裏地との組み合わせでさまざまな生地を作ることができます。「ゴアテックス メンブレン」の蜘蛛の巣のように網目状に広がる孔の大きさが、水の分子は通さないが、水蒸気は通すサイズであるため、防水透湿性素材となっています。 ――ゴアテックス プロダクトは、さまざまなブランドとコラボレーションしていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか? 【平井真理子さん】 ゴアテックス プロダクトは、防水耐久性・透湿性・防風性に関するW. L. Gore & Associates(ゴア社)のテストをクリアしているアウターや靴などの製品で、さまざまなパートナーブランドで展開されています。雨が降っても体や足が「濡れない」ことに加え、汗をかいても「蒸れない」、通気性が低く「風を防ぐ」というメリットがあります。雨の日でも晴れの日でも、自然の中でも街中でも、屋外のあらゆるシチュエーションでプロテクションと快適さを提供します。 ――どうやってメンテナンスすればいいのでしょうか? 【平井真理子さん】 耐久性が非常に高いため、ご自宅で洗濯できます。ウェアに汚れが溜まることで機能が損なわれるため、こまめに洗濯していただくことをお勧めしています。 ――どのくらいの期間で洗濯をしたら良いのでしょうか? 【平井真理子さん】 アウトドア活動で着用する場合は、「一度着たら洗う」ことを理想としてお勧めしています。雨や雪に含まれる汚れ、汗に含まれる皮脂などで、目に見えなくても汚れていることが多いためです。ゴアテックス ウェアの機能を最大限維持するためにも、できる限りこまめに洗っていただくことをおすすめしています。また、街中で少し着ただけ、通勤で1日着ただけといった場合は、毎回洗濯する必要はないですが、雨の日に着たり、汗をかいたりした場合は、洗ってください。