【山口県】[下松市長選]国井氏3選、井川氏降す 現職信任、20年ぶりの選挙戦制す 投票率43.98%、市民の関心高まらず
下松市長選確定得票(下松市選管確定) 当 国井 益雄 無現③ 12,657票 / 井川 明美 無新 7,410票
下松市長選は14日に投開票され、無所属現職の国井益雄候補(74)=自由民主党・連合山口推薦=が、無所属新人の井川明美候補(68)に5,247票差をつけて3選を果たした。投票率は過去最低の43.98%で、一昨年の市議選の45.27%に及ばなかった。国井氏の3期目の任期は25日(木)から4年間。当日有権者数は4万5,917人。 市長選は故井川成正前市長から8年前に後継指名を受けた国井氏と、井川氏の長女の明美氏が対決する「仲間割れ」の色合いの濃い選挙戦で、両氏の間に明確な政策の違いが浮上しなかった。半面、20年ぶりの選挙戦になったことには歓迎の声が多く聞かれた。 国井氏には推薦を出した自由民主党と連合山口が全面支援し、市内の主要企業など経済界も厚い支援体制を敷いた。同市選出の県議2人や、市議も20人のうち12人が国井派に加わった。 井川氏は市長を4期務めて市民から人気の高かった父親のネームバリューと「初の女性市長を」の訴えで支持を広げた。支援市議は3人だったが、草の根運動でこの選挙戦を戦い抜いた。 結果は2期8年の実績とマンパワーに勝る国井氏が、草の根運動で追い上げる井川氏を振り切る形で3期目の市政を手にした。 「3選国井丸」のかじ取り役を市民から再び託された国井氏は今後、選挙戦で公約した安全安心対策や子育て支援の充実、高齢者などの交通弱者対策、行財政改革の推進に取り組んでいく。
国井陣営「初当選の気持ちで日本一の街を」
「やった!国井市長3選だ!」―3期目を初の選挙戦で制した国井益雄候補の西柳の選挙事務所では、支持者約100人が喜びを分かち合った。 民放局が午後8時に国井氏当確を伝え、支持者が続々と事務所に集まった。当選報告会では守田宗治選対本部長が「国井氏の人柄と実績が市民に正しく理解され、良識ある市民の心をいただいた」と当選を報告。清木健一後援会長▽岸信千世衆院議員▽杉田水脈衆院議員▽柳居俊学県議会議長▽伊藤正則連合山口会長▽市川熙光市長の祝辞が続いた。 牧代夫人とともに謝辞に立った国井氏は「今は初当選を果たした気持ちでいっぱい。皆さんと一緒に“住みよさ日本一”のまちづくりを3期目で力いっぱい進めていく」と決意を述べた。 ここで林芳正内閣官房長官から国井氏に当選祝いの電話がかかった。選対本部の金藤哲夫幹事長が選挙活動へのお礼を述べ、守田本部長の音頭で万歳を三唱した。 (山上達也)