再編進む英字新聞、増える中国語新聞 外国語新聞のいまは?
駅の売店などにある外国語の新聞を見かけたことはないだろうか。大きく積み重ねられているスポーツ新聞や経済新聞の間で、肩身が狭そうにしている外国語の新聞のことだ。「そういえば、そんなものもあったなあ」と思う人もいるかもしれない。英語力を活かした仕事を探すために、求人欄を見るために買っている人もいるだろう。そんな外国語新聞の世界にも、さまざまな変化がある。
英字新聞再編の動き
21世紀に入ってから、外国人読者の多い英字新聞は再編を繰り返していた。2001年に毎日新聞系の"Mainichi Daily News"は休刊。2011年には"International Herald Tribune"と一体化して刊行されていた朝日新聞の英字版、通称『ヘラルド朝日』から、朝日新聞の英字版だけが廃止された。インターネットの影響が大きいと思われる。 "International Herald Tribune"はその後も刊行を続けるが、2013年には"International Herald Tribune"の親会社のニューヨーク・タイムズ社が"The Japan Times"を刊行するジャパンタイムズ社と業務提携。"The Japan Times/International New York Times"として、2紙がいっしょになって販売されるようになった。 "International New York Times"は日曜日が休刊日であり、"The Japan Times On Sunday"というタブロイド判の新聞が販売されるようになった。"The Japan Times/International New York Times"を定期購読している人には、こちらの新聞も届けられる。 なぜ日曜版だけ判型も名前も異なる新聞をつくっているのだろうか。 以前、ジャパンタイムズ社は"The Japan Times WEEKLY"という、中級以上の英語学習者向けの英字新聞をつくっていた。こちらは本紙とは別に作られていたものの、この統合を機に本紙と一体化された。"The Japan Times On Sunday"では、一部の記事に日本語の解説が掲載されている。 2016年に"International New York Times"はさらに"The New York Times"と名前を変えている。