早鞆・大越基監督が今夏限りで退任へ 仙台育英エースで1989年夏の甲子園準V、ダイエーでも活躍【高校野球山口大会】
仙台育英(宮城)のエースとして甲子園のヒーローとなり、プロ野球のダイエー(ソフトバンク)でもプレーした早鞆(山口)の大越基監督(53)が今夏限りで退任することが10日、分かった。「早鞆にお世話になって15年、一度自分を見つめ直す意味でも、今大会で一区切りをつけたい」と語った。同校は13日に開幕する全国高校野球選手権山口大会でシードされており、オーヴィジョンスタジアム下関(山口県下関市)で行われる17日の2回戦が初戦で、下関商と萩商工の勝者と対戦する。 ■「高校野球発祥の地記念公園」に行ってみた【写真】 宮城県出身で、仙台育英では1989年の全国高校野球選手権で準優勝。初戦から決勝までの全6試合56イニング、計838球を一人で投げ抜き、甲子園を沸かせた。 その後、プロ野球のダイエーにドラフト1位で93年に入団し、投手、外野手としてプレーした後、2003年限りで現役を引退。09年に早鞆で指導者人生をスタートさせ、12年春の選抜大会に出場。思い出の地で采配を振り、初戦で智弁学園(奈良)に2―5で敗れた。 早鞆は1964年夏に準優勝するなど春夏計4度の甲子園出場を誇る伝統校。今春の山口大会は8強入りした。「9人の3年生をはじめ、私の指導に付いてきてくれた部員たちと最高の夏にしたい」。熱い気持ちは「熱闘甲子園」の主役となった35年前と変わらない。(西口憲一)
西日本新聞社