団地から世界に挑戦!8坪の小さな『団地酒蔵』の1年に密着「この1年が全部報われた」キウイを使ったクラフトサケが『搾れました!!』大阪・高槻市
日本酒製造の新規参入は困難…そこで“クラフトサケ”に挑戦
実は日本酒製造への新規参入は原則認められていません。しかし日本酒を作る過程で果物やハーブなどの副原料を加えると、法律上は日本酒ではなく「その他の醸造酒」に分類されるので、新たに醸造免許を取得することができるのです。 (足立洋二さん)「そういう参入の仕方があるんやっていうのを全く知らなかったので、そこで自分の中で何か火がともった瞬間というか」 足立さんはクラフトビールならぬキウイを使った“クラフトサケ”造りに挑むことにしました。 4月11日、深井さんと山田さんからキウイが届きました。 (足立洋二さん)「これを20kgひたすら皮をむいていきたい思います」 約3時間… (足立洋二さん)「あー手が痛い。贅沢な酒ですよ。こんなにいっぱいキウイを使って。入れるわよ」 キウイの甘みや酸味を残すために、酒を絞る直前のもろみへ、数回に分けてキウイを入れていきます。 (足立洋二さん)「あとはキウイっぽくなってくれるかですね」
富田団地に移り住み1年 住民たちとも交流が広がる
(子ども)「おじさん一緒に遊ぼうよー」 (足立洋二さん)「おじさん違うよ、まだ」 団地に移り住んで1年。 (客)「こんにちは」 (足立緑さん)「こんにちは。お待ちしていました」 (客)「見られるようになっているんだ」 (足立緑さん)「前が酒蔵になっています」 甘酒などの評判が口コミで広がり、ひっきりなしにお客さんがやってくるようになりました。二人の人柄にひかれて常連客になった人も多いようです。 (常連客)「すてきですよ。かわいいかわいい子どもみたいなもんだから」
待ちに待った酒絞りの日「1年が全部報われました」
4月14日、待ちに待ったお酒を絞る日がやってきました。完成したもろみを袋に詰めて、酒を絞る機械の中に並べます。上から圧力をかければ…搾りたてのお酒が出てきました。さて、その味は? (足立洋二さん)「うま、うま。キウイ感がめっちゃある。思ったよりキウイ感出た」 (足立緑さん)「キウイやん、うま。天才じゃない?」 (足立洋二さん)「これめっちゃうまい」 実は足立さん、かなり不安だったそうです。 (足立洋二さん)「今の一瞬でこの1年が全部報われました。ありがとうございます。やっててよかったなぁ」 お披露目の日。お店の看板には『搾れました!!』の文字。 (客)「こんにちは、来ました」 お客さんが続々とやってきて、搾りたてのお酒を楽しみます。 (客)「キウイキウイ、めっちゃいい」 (客)「ワインみたいな日本酒みたいないいとこどり。すごく飲みやすいです」 反応は上々です。足立さんも思わず笑みがこぼれます。
「日本酒文化を世界に広めたい」海外からの観光客にもPR
そんな足立さんが次に向かったのは大阪・ミナミにある焼肉店。その店内で海外からの観光客に出来立てのお酒をPRします。 (客)「So good!」 (客)「Delicious! Very good!」 「日本酒文化を世界に広めたい」、その想いを胸に団地から世界に挑みます。 (足立洋二さん)「今は本当に自由に酒造りができるので、そういう環境にようやく立てたので。今から楽しいことが待っている。爆発します」
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