愛知「春日井ナンバー」交付スタート ── 全国10地域で新ご当地ナンバー
自動車のナンバープレートに地元の地域名を表示できる「ご当地ナンバー」が17日、全国10の地域で追加導入された。愛知県でも同日、新たに「春日井ナンバー」の交付がスタート。同市では「春日井ナンバー出張交換会」を実施するなどし、導入初日から新しいナンバープレートに付け替える市民の姿が多く見られた。
これまでのナンバーに違和感あった春日井市民
ご当地ナンバー導入以前の春日井市は、稲沢市や小牧市などと同じ区分にあたる「尾張小牧ナンバー」を使用。かねてから「小牧市ではないのに、『尾張小牧』のナンバーを付けるのに違和感」や「春日井の名前を付けたナンバーを導入するのは難しいのか」など、市民からは疑問の声が挙がっていたという。 この「尾張小牧」という名称は本来、愛知県尾張地方(名古屋市以外)の陸運事務所の所在地である「小牧」となるはずだったが、一宮市や小牧など周辺地域の反発もあり「尾張」+「小牧」の表記で発行することに。 地域の反発を受けながら導入に踏み切った背景もあってか、「日本で唯一4文字表記のナンバープレート」という特徴を持ちながらも、“各地域の市民に愛されるナンバー”の地位は確立できなかったようだ。
市民アンケートで7割近くが「春日井」希望
同市担当者にご当地ナンバー導入について話を聞くと、「春日井市は昭和54年以来“尾張小牧ナンバー”を採用していたが、市民からは固有の名称である“春日井ナンバー”を望む声が何度も寄せられてきました。先だってご当地ナンバーを交付した、豊田市と一宮市の例も後押しとなり、今回の導入へと乗り出すことに」と説明する。 同市では、平成25年5月10日~20日までの期間、春日井市在住の市民(18歳以上)に向けて「春日井ナンバー実現に関するアンケート」を実施。有効回答数1791票のうち、全体の約68.6%が「春日井ナンバーを希望する」と回答した。 実際に導入が決まると好意的な反応が多かったそうだが、一方で「春日井と表記すると個人の所在が判明しやすいため、プライバシーが心配」など懸念を抱く声も寄せられている。
「尾張小牧」からの変更可。ナンバー出張交換会も
同市では、導入初日の17日から22日までの期間中、事前申し込み者を対象に市内の各所で「春日井ナンバー」への交換が可能な「春日井ナンバー出張交換会」を実施。初日には44台の乗用車ナンバー交換を行い、今週土曜日までに246台の交換を予定している。 現在「尾張小牧ナンバー」で登録されている自動車も、希望により「春日井ナンバー」への変更が可能。交換の手続きは、小牧市にある小牧自動車検査登録事務所などで行う。