28人が犠牲となった土石流災害から間もなく3年 前を向こうとする被災者に水を差すような卑劣な行為も 静岡・熱海市
28人が犠牲になった静岡県熱海市の土石流災害は、発災から間もなく3年です。生活再建へ前を向く被災者に水を差す出来事も起きています。 月命日の3日被災現場で手を合わせる太田滋さん(67)とかおりさん(57)夫妻。 発災時刻の午前10時半ごろ2人は1分以上手を合わせました。 太田滋さん: 「長かったんだか短かったんだか分からないですけど も、いつもここに来て思うのは、なぜこんなにたくさんの方が亡くなったのかなって。もっと亡くなる方が少なくなる方法がきっとあったんだろうなって思います」 2021年7月3日熱海市伊豆山で起きた土石流災害では、28人が犠牲になりました。 逢初川上流部に違法に造成された盛り土が、原因とされていて、その責任の所在をめぐり、裁判も続いています。 太田さんも自宅が倒壊。 再び伊豆山で暮らすため自宅を再建中ですがー。
まさに水を差す犯行が
太田滋さん: 「左側は大丈夫だったんですけど上のガラスが割れちゃったんです」 今年1月と5月に玄関先に放火された跡が見つかったのです。 伊豆山では復旧工事が続き、太田さん夫妻だけでなく地区全体が前を向く中、まさに水を差す犯行にかおりさんはー。 太田かおりさん 「多くの人が亡くなる可能性があるじゃないですか、燃え広がっちゃうと。自分のやったことをちゃんと思い知ってねと言いたいですね。何をしたのかよく考えて」
被災者の声を直に聞いて
発生から丸3年となる7月3日には、近くの小学校で追悼式典が開かれ、鈴木康友新知事も出席する見通しです。 太田滋さん: 「実際被災した人の声を直に何回も聞いてもらって、その人たちが何を求めているのか、どういうふうな生活をしたいのかというのを聞いていただきたいと思います」