意外と知らない健康効果!「緑茶」と「紅茶」のそれぞれの特徴やメリットを専門家が分析
緑茶と紅茶――どちらも同じ「お茶」だが、味も見た目もまったく別物のように感じられる。 【写真】喉の痛みを和らげるお茶ベスト8 栄養に関するサービスを提供する「MPMニュートリション」の創設者で、ニューヨークに拠点を置く登録栄養士のマリッサ・メシュラムさんは、「どんなお茶も、栄養面でさまざまな効果を期待できます」と説明する。緑茶も紅茶もともに「カメリア・シネンシス(チャノキ)」という同じ植物から採られているが、最終的に味や見た目に違いが生まれているのだ。 「緑茶と紅茶が同じ植物から採れることを知っていても、味以外に両者を分ける違いがあるのかと疑問に思う人もいるかもしれません」と、カリフォルニアにある「パースリー・ヘルス」で栄養士&ヘルスコーチを務めるエリカ・ゼルナーさんも話している。 ゼルナーさん曰く、緑茶と紅茶の大きな違いは、収穫後の葉の処理方法にあるという。いっぽうで共通点もあり、例えばどちらもカフェインと抗酸化物質を豊富に含んでいる。しかし、この相違点も共通点もあくまで表面的な話に過ぎない。 ここでは、それぞれの効能や、どちらが自分に合うのかなどを紐解いてみよう。アメリカ版ウィメンズヘルスより。
紅茶と緑茶の違いは?
緑茶と紅茶はどちらも同じツバキ科の植物「カメリア・シネンシス(チャノキ)」が原料だが、以下のような違いがある。 ▼加工の過程 「最大の違いは、その加工方法にあります」とメシュラムさん。彼女曰く、紅茶の葉は収穫後に乾燥させるため、空気に触れることで酸化するのだという。この工程が、最終的に紅茶の香りと風味に影響を与える。 その反面緑茶は、酸化を防ぐために収穫後すぐに加熱される、とゼルナーさん。これが、緑茶が紅茶よりもすっきりとしたハーブのような味がする理由のひとつだそう。 ▼飲み方 緑茶と紅茶は加工方法が異なるだけでなく、飲み方にも違いがあると説明するのは、ニューヨークに拠点を置く登録栄養士で著者のケリー・ガンズさん。例えば、紅茶はミルクやハチミツ、レモンなどを加えて飲まれることが多いが、緑茶はそのまま飲むのが一般的。 ちなみに、コーヒーショップでよく見かける抹茶フラペチーノやチャイラテといったドリンクも、緑茶と紅茶から作られていることはご存じのとおり。チャイラテはスチームミルクやハチミツ、スパイスがブレンドされることが多いが、ベースは紅茶。抹茶ベースのドリンクは、緑茶の葉を細かく粉砕したものにスチームミルクやシロップなどを合わせて、クリーミーなテクスチャーに仕上げている。 ▼カフェイン量 紅茶の特徴のひとつに、コーヒーよりもカフェイン量が少ないことが挙げられるが、紅茶は緑茶よりもカフェイン含有量が多い、とゼルナーさんは説明する。 紅茶一杯あたりには約47ミリグラムのカフェインが含まれているが、緑茶一杯あたりに含まれるカフェインは約28ミリグラム。つまり、午後遅めに飲むなら、紅茶より緑茶の方が睡眠スケジュールを崩す心配が少ないということ。