アルノー・デプレシャン監督にとっての“ニュー・シネマ・パラダイス” 映画『映画を愛する君へ』
アルノー・デプレシャン監督の最新作、映画『映画を愛する君へ』。この度、本作の予告映像が公開された。 本作は、19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ち溢れたシネマ・エッセイ。デプレシャン監督の過去作『そして僕は恋をする』や『あの頃エッフェル塔の下で』でマチュー・アマルリックが演じる主人公ポール・デュダリスに、監督自身を投影した自伝的映画になっている。初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期を、映画史と共に描く。第77回カンヌ国際映画祭で特別上映された本作は、最優秀ドキュメンタリー賞にあたるゴールデン・アイ賞にノミネートされた。 マチュー・アマルリックは本人役として出演。祖母役をジャン・ユスターシュ監督の傑作『ママと娼婦』で知られるフランソワーズ・ルブランが、14歳のポール役を『落下の解剖学』の視覚障害のある息子役で注目を浴びたミロ・マシャド・グラネールが演じる。 本編には、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場。リュミエール兄弟による映画の発明から、アベル・ガンスの『ナポレオン』、フランク・キャプラ『或る夜の出来事』、アルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』、黒澤明『乱』、クロード・ランズマン『SHOAHショア』、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』、『ノッティングヒルの恋人』など、世界中の様々なジャンルの映画が洪水のようにスクリーンを駆け巡る。そのほか、フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、イングマール・ベルイマンらの映画も登場。デプレシャン監督が尊敬するアメリカの哲学者スタンリー・カヴェルやフランスの批評家アンドレ・バザンの言葉も借りながら、“映画とは何か”に迫る。 映画『映画を愛する君へ』は、2025年1月31日(金)より全国順次公開。
otocoto編集部