JRと「ハピラインふくい」乗り継いだら改札でエラー…交通系ICカード利用区間に制限あり
交通系ICカードを使ってハピラインふくい線の武生駅(福井県越前市)からJRに乗り継ぎ、大阪環状線の駅で自動改札を出ようとしたらエラーになったという声が福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)に寄せられた。ICカードの利用区間が両社の取り決めで制限されており、範囲外のエリアでの乗り降りには注意が必要だ。ハピライン側は急きょポスターを作り周知する一方、施設改修などでの対応策をJR側と協議を始めた。 JR北陸線の福井県内区間を引き継いだハピラインとJR側は3月16日のハピライン開業前、交通系ICカードで乗降が可能な利用範囲について▽ハピライン区間▽JR北陸線の敦賀-米原間▽東海道線の米原―大阪間▽湖西線の近江今津-山科間―とした。ハピラインからIRいしかわ鉄道への乗り継ぎは石川県内の同鉄道(大聖寺―倶利伽羅間)で乗降が可能。 大阪環状線と同様、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)最寄りのユニバーサルシティ駅や、伏見稲荷大社の稲荷駅がある奈良線に京都駅から入ると利用区間外になる。「区間外の有人改札で精算してもカードは使えず、現金精算が必要」(JR西日本金沢支社)と面倒なことになる。 ハピライン側は、範囲を決めるに当たり「広くするとそれだけコストも必要になる。サンダーバードが走っていた大阪までが最もニーズの高い区間と判断した」と説明する。関西方面は北陸新幹線とサンダーバードを使った利用が多いと予想していたが「想定以上にハピラインふくいとの乗り継ぎが多かった」という。 同社は「周知が行き届いていなかった」としてICカードの利用可能エリアのポスターを作り「まずはしっかり周知したい」と駅や車両内に掲示した。増田賢和総務企画部部長は「敦賀駅に(問題を解消する)JRとの連絡改札を設置できないかJR西日本と協議している。ホームページではさまざまなケースについて説明した『Q&A』を充実させている。利用者の使い勝手を良くしたい」としている。
福井新聞社