【フィギュア】宇野昌磨「笑顔が増えた」「全力で支えたい」引退発表後初の公の場/主な一問一答
5月9日に現役引退を発表したフィギュアスケート男子の宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が11日、名古屋市内の中京テレビ本社でアドバイザリー契約を結ぶ「コラントッテ」のスペシャルイベントに出席した。 引退発表後では、初の公の場。会の中盤からは友野一希(上野芝スケートクラブ)、山本草太、島田高志郎(木下グループ)、中田璃士(TOKIOインカラミ)も登場し、ファンとの交流を楽しんだ。 14日に引退発表に関する記者会見を開く予定だが、イベント終了後には報道陣に取材対応。現在の心境やスケート仲間への思いを口にした。主な一問一答は以下の通り。 ◇ ◇ ◇ -今季を振り返って、どういうシーズンでしたか 「今季に限らずですけど、僕にとっては成功も失敗も同じようなものだったなと思います。もちろん、成功がより良いものとされるとは思うんですけど、僕がスケートに向き合ってきた時間、気持ちは、失敗を含めて同じだけの時間、同じだけの熱量をかけてきたということなので。僕としては成功、失敗の両方をたたえたいと思っています。(これまでの)全てが最高なシーズンだったのかなと思います」 -イベントでは、今後の抱負として「探」という言葉を漢字1文字で書かれていました。それはすぐに決まったものでしたか 「すぐではありました。皆さんに感謝を述べたいという思いもあったんですけど、次に向かっていくことに変わりはないので。どんな時も、何かしら自分は探していくんだろうと思いますし、探していきたい気持ちがあるので。(14日に会見を控えているため)あまり詳しくしゃべれないですけど(笑い)」 -世界選手権から1カ月半ほどが経ちました。その間の心境の変化などはありましたか 「笑顔が増えたなって思いますね。スケートをやっていく中でより高いものを目指して、全力で取り組んできました。それが素晴らしい時間ではあったんですけど、高みを目指す気持ちが自然と笑顔になり切らない時も、間違いなくあったと思うので。いったん『探す』じゃないですけど、自分の意志で探して、自分の周りの皆さんにも協力できればと思います」 -今日のイベントに臨むにあたっての心境はいかがでしたか 「世界選手権が終わった時点からすがすがしい気持ちを感じていました。プリンスアイスワールドに出させていただいて、昔のプログラム(『映画「ラヴェンダーの咲く庭で」より』)を滑って、『自分ってこんなにうまくなれたんだ』と思って。僕はここ最近の演技を『ジャンプばかりになっている』と言っていましたが、『こんなにジャンプ以外もやれるようになっていたんだ』と感じました。それだけ競技のレベルが上がったと痛感させられました。何年も前のプログラムをやって、その時は全力でしたけど、今と比べると薄かったなと。僕ってこれだけ成長できたし、フィギュアスケート男子がこれだけ競技性が高まっているとあらためて実感したので。これだけ長く続けられたことをうれしく思っています」 -今日はたくさんの仲間が駆けつけました。その存在をどのように受け止めていますか 「マジで僕は、本当に応援しています。フィギュアスケートの男子全員を応援していますが、このイベントに来てくれた4人もより応援していますし、彼らが良い成績を出してくれることは素晴らしいことですし。でも僕もそうでしたけど、それ以上に自分がやりたいスケートをやって、楽しく競技人生を歩んでほしいと思っているので。そして僕に協力できる部分があれば、全力で支えたいと思っているので。今後とも応援していますし、皆さんも応援してくれるとうれしいなって思います」