＜ソ・日＞初回、近藤に本塁打を打たれマウンドの加藤貴はガックリ（撮影・長久保　豊）

　◇パCSファイナルステージ第2戦 　日本ハム2―7ソフトバンク（2024年10月17日　みずほペイペイD） 　重苦しい空気を打破できなかった。日本ハムはソフトバンクのアドバンテージを含めて0勝3敗となり、CS突破へ早くも崖っ縁の状況。新庄監督の取材対応はなく「ただただ、明日（18日）は全員で勝ちにいくだけ」と短いコメントを残し、球場を後にした。 　指揮官は反撃の勝負手として、12日のロッテとのファーストS初戦で先発した加藤貴を中4日で投入した。だが間隔を詰めた登板による疲労もあり、1点リードの初回に近藤の勝ち越し2ランなど3失点で逆転を許すと、2回にも1失点。1回2/3を4安打4失点と2回持たず「ふがいない投球をして申し訳ない。立ち上がりが大切と意識していただけに悔しい」とうつむいた。 　リーグ王者には2戦連続で3被弾と2桁安打を許し、打撃で圧倒されている。特に山川には2試合で3発を浴び、勝つためには相手4番の勢いを止めることが不可欠。建山投手コーチは「また違った対策が必要になる」と危機感を募らせた。 　2年連続の最下位から2位まで躍進したシーズン。下克上での日本シリーズ進出へ残された道は4連勝しかない。今季の逆転勝利は12球団トップの32回。自慢の粘りで奇跡を起こすしかない。（田中　健人）