ラーメン官僚も“大好物”の白河ラーメン。国内屈指の麺の聖地・白河でアクセス良好な絶品4店
ほんのりと上質な甘みを湛えたスープは、比較的あっさりとしたテイストでありながら、味蕾に残る甘美な余韻が鮮烈な印象を刻む佳作。数種類の鶏ガラを巧みな計算によってブレンドすることで生まれる奥深い出汁感も、食べ手の胃袋を確実に鷲づかみにする。
箸で持つと崩れるほど柔らかな衣が特徴的なワンタンも、舌触り滑らかな逸品。店舗の場所が、白河BIG3の一翼を担う「火風鼎」のすぐ隣で、その気になれば「火風鼎」との連食が容易に可能である点も、ラーメン好きにとっては見逃せないポイントだ。 かこい食堂 住所:福島県白河市鬼越45-5 営業:7:00~9:00(月曜休み)/11:00~14:00 木・金曜定休
名店④ 白味噌が絶品の名店「白河手打ちラーメン あずま食堂」
最後に紹介するのは「あずま食堂」。 2020年10月に店舗をクラシカル&モダンな空間へとリノベーションしているため、一見、歴史が浅いように感じるかもしれないが、創業は1972年。ラーメン王国・白河の地で半世紀以上の歴史を刻んできた名店中の名店だ。 醤油ベースの「白河ラーメン」も提供するが、同店の看板商品は、何といっても「白味噌タンメン」。
伊達地鶏の分厚いコクを土台としながら、甘み豊かで香り高い白味噌を不動の主役に据えたスープは、うま味濃密でありながら、ひとすすりで、天然素材の滋味が五臓六腑の隅々にまで浸透する「優しさ」の塊。
数種類の小麦粉をブレンドして手ごねし、竹の棒で延ばして創り上げる自家製麺も、スープを過不足なく絡め持ち上げる、確かな技術に裏打ちされた絶品。噛むと顎を押し返すような強靭なコシが研鑽の跡を雄弁に物語る、麺の聖地・白河においても最高峰のひとつに叙せられる傑作だ。
白河市で、定番の「醤油」以外の1杯を食べたいと思ったら、是非、同店へと足を運んでいただきたい。 白河手打ちラーメン あずま食堂 住所:福島県白河市鬼越28-3 営業:11:00~15:00 木曜定休 田中一明=写真・文 池田裕美=編集
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