【M-1】“人生”背負う審査員たちの覚悟 9人体制で多彩な評価軸に【採点一覧】
■令和ロマン2年連続トップバッターの衝撃 バッテリィズの“不意打ち”も爆発
令和ロマンが、2年連続でトップバッターという劇的な幕開けとなったが、採点やコメントを見てみると、審査員にとっても衝撃的だったと言える。全員が90点以上をつける高評価で、石田が「トップ出番で、この後まだまだ出てくるので、高得点ってつけにくいんですけど、これだけ無駄もなく、あるあるを題材にしながらも話術でこんなに…まんまと落とし穴に入れられていくみたいな。これは点数入れざるを得なかった」、礼二も「完全に去年超えてますよね。トップじゃない空気ですから。この1年通して、またレベルが上がった」とうなった。 令和ロマンの興奮も冷めやらぬ中、昨年準優勝のヤーレンズが2番手で登場し、堂々の漫才で魅了したが、惜しくも令和ロマンを捉えることはできなかった。楢原真樹が、ボケを挟みながらトークする中、ともこが「聞いてくれます?」と呼びかけながら「なんか、もっとしょうもないの見たかったです。なんか…もっと」と、言葉にできない部分を身振りを交えて熱弁。礼二の言葉を受けて「そういう事が言いたかった!」と割って入るなど、飾らない言葉でファイナリストたちを激賞する姿は、上沼恵美子を彷彿とさせた。 9人の審査員中6人が最高点をつけたバッテリィズも、大きなインパクトを与えた。エースの言葉に、審査員たちも大笑いする姿が見られた。97点をつけた石田が「ボケがくるタイミングがわからへん、角度も全然わからへんから、笑う準備ができへん間に笑かされるというか。ダイタクとか、ジョックロックとか笑うタイミングがわかりやすいのが続いていたのが、不意打ちを全部食らってしまったのが功を奏した」と賛辞を送った。 95点をつけた若林も「小難しい漫才が増えてくる時代の中で、なんかワクワクするバカが現れたなと(笑)。日本を明るくしてくれそうで。寺家さんが、漫才のリズムをキープする腕も確かだなと思いました」と絶賛。96点をつけた柴田も「こんなクリティカルなアホ、初めて見た。あれだけ文句を言っておいて、ちゃんと謝れるというところがすばらしかった。漫才の妙みたいなところもありました」と評価を寄せた。